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勇者召喚!?

世の中にはこんな男がいる。


イケメンで運動・勉強と完璧にこなす…


だが、気が弱く、人と会話するのが苦手な男が…。


それが倉島優人だ。



これはそんな優人が、1人になっても、異世界で頑張る話である。


語り 地球の神




僕は勉強が得意。

学校のテストではいつも1番をとっている

全国模試でも上位に入る。


僕は運動が得意。

体力テストも満点をとった。


僕はイケメン…らしい。

確かに初めて僕を見た女性は皆、顔を赤らめているような。


でも…


僕は人との会話が苦手だ。

人付き合いが苦手だ。

話しかけてくれても上手く返答できない。


僕は自分を変えたいと思っている。

いや、思っていたのほうが正しいのかもしれない。

変えようと思ってはいても、言葉にできない。実行できない。すぐに諦める。


僕はこんな内気な自分が嫌いだ。

いくら勉強ができても、

いくら運動ができても、

皆から冷たい目で見られるのは嫌だ。


だから僕は決意する。


今日こそ変わってみせるぞ、と。


そのためにはまずは挨拶かな。

練習しなきゃ。


優人は顔を洗った後、鏡の自分に向かって挨拶の練習を始めた。


「…ぉ…ょぅ」


ダメだ。

こんな小さな声だから、クラスの皆に避けられるんだ。

もう少し大きな声で挨拶しなきゃ…。


優人は、その後30分練習をした。

そして、練習後の挨拶は…。


「お、おはよう」


よしっ!

これなら皆に相手してもらえるかもしれかい。

学校ついたら皆に挨拶しなきゃ。


優人は決意を胸に学校へと向かった。



「ぉ……ぉ……」


優人はクラスに着くと、入り口のドアを開けて入り口の所から皆に挨拶しようとして…


挨拶できずにいた。


あんなに練習したのに。

頑張れよ自分!


その時だ。


「おい、入り口の前に立ってんじゃねーよ。

邪魔なんだよ。さっさとどけや!」


その言葉の後、背中を強く蹴られた。


優人は、その衝撃により前に倒れ込むが、持ち前の運動神経を生かし、綺麗な受け身をとって、何事もなかったかのように立ち上がった。


背中を蹴ったのは、いつも僕に嫌がらせをしてくる、山岡健太だ。

高校に入ってから知り合ったのだが、入学して1週間たった辺りから、嫌がらせをしてくるようになった。


「ちっ、なに平然と起き上がってんだよ。勉強も運動もできるからって、調子に乗ってんじゃねーぞ、倉島!おめーみたいな調子に乗ってるやつには罰が必要だよな」


山岡がそう言うと、山岡と仲間が良い、クラスメートの加藤亮介と池田裕也が優人の両手を押さえつける。

そして、山岡は優人の腹を殴りつけた。


痛っ


「なっ…なに…」


僕は、こんな状況になってもちゃんと話せなかった。


クラスメートに助けを求めて振り向くが、皆興味がないかのように僕が殴られているのを無視していた。


僕って、すごく嫌われてるんだな。

今日こそ変わろう、と意気込んでもこのざま。

あぁ、情けないなー僕は。


その後、腹を数発殴られたが、チャイムがなったため解放された。



「優人!めし食おーぜ!」


昼休み、僕の数少ない友達の1人相原浩太がうちのクラスに来た。


浩太は幼稚園の頃からの幼馴染で、誰にでも優しく、何処でも盛り上げられる明るい性格の持ち主で、男女ともに人気がある。幼稚園の時、優人に初めて声をかけてくれたのが浩太だった。


「机貸してもらうねー」


クラスメートたちに許可を貰うと、浩太は優人の周りの席を移動させ、優人の席にくっつけた。

その机の数は優人のを除いて4つだ。


「大地と美緒と優香もすぐ来るはずだで、食うの待ってるか」


「うん。そうだね」


他の3人も合わせ、全員幼稚園からの幼馴染で、優人が会話できる友人でもある。


「待たせたな、わりー」

「優人、浩太、お待たせ〜」

「遅くなって、ごめんねー」


「大丈夫だよ。さあ、食べよう」

「3人ともおせーぞー俺腹減っちまったよ」


3人の名は新島大地・浅井美緒・天野優香だ。


大地は、クールでかっこいい。あまり積極的には話さないけど、言う時ははっきり言う

そんなわけでか女子からの人気が高い。


美緒は、とても明るく、接しやすいタイプ

でも、大地と同じで言う時ははっきり言う。

見た目は、大人っぽくとても綺麗で、かわいいよりかっこいい感じである。そんな性格と見た目から、やはり人気が高い。


優香は、見ているとほんわかする癒し系。

身長は低めで、顔は童顏でかわいい。誰にでも優しく、おっとりとしているため、誰にでも受け入れられる。優香も男女ともに人気が高い。


教室の空気がこの4人によって変わる。

それも当然だ。

男女ともにこの4人に惚れている人が多いからだ。

クラスのほとんどの人がそれぞれ4人に見惚れていた。


だが、山岡は違う。

山岡は4人を見るのではなく、4人と仲良くしている優人を見ていた。


他の3人は兎も角、何故あんなやつが優香ちゃんと仲良くしてるんだ。


そう、山岡は優香が好き。

だからこそ、いつも暗く、誰とも話さない優人が、優香と仲良くしているのをゆるせないのだ。


だが、ここであのグループに割り込み、優人を悪く言えば、優香ちゃんに嫌われてしまうかもしれない。


山岡は、悔しいが今は見てることしかできないのであった。



「優人!飯食おーぜー!」


翌日の昼休み、今日も4人は優人の所に集まった。


「いやー、今日の体育は疲れたわー。授業でマラソン7kmとかひどいよねー」


と、浩太。

浩太は運動神経は良いんだが、長距離だけは苦手らしい。本人曰く長距離の移動は車や自転車を使うから苦手でも良いんだそうだ。


「浩太、情けないわね〜そんなんだから私に女々しいって思われるのよ〜?」


「そんなこと思ってたの!?」


「ふふっ、浩太くん女々しー」


「ふっ、浩太愚かなり」


「優香と大地まで!ってか大地少しキャラがぶれてるぞ!」


「あはははっ」


たわいもない会話。

でも優人はそんな会話をできる友達がいるということが嬉しかった。


皆と話すときみたいにクラスメートに話せれば、仲良くしてくれるかもしれない。

頑張らなきゃ。


優人は4人との会話を楽しみながら、そう決意したのだ。



「なんかあの4人て、ファンタジーの世界なら勇者とかになりそうだよねー」

「本当ね!4人ともかっこいいし、かわいいし、綺麗だしで、皆すごいからねー」


クラスメート達のそんな声が聞こえた。


確かに皆すごいんだよなー。

それに昔から助けられてばっかりだし。

そんな皆に僕は何もできていないからな。

いつか恩返しがしたいなー。

ファンタジーの世界かー。

その世界でもし僕が勇者で、皆をピンチから助けるヒーローになれたら。そしてクラスメートと仲良くなれたらいいなー…なんて。


優人は心のなかでそう思うのだった。


その時だ。


『ピーンポーンパーンポーン。どうも、赤城高校1年3組のみなさーん。地球の神でーす。

今からみなさんに大事なお話がありますのでよーく聞いてくださーい』


突然学校の放送から聞こえてくる声。

人間とは思えないような異質な声。

そしてその声は自分を神と名乗った。


僕は、突然の出来事にパニックになる。

皆も同じようだ。


『えーみなさんは、ある世界のある国の、勇者召喚の対象に選ばれました!パチパチパチー。今その国では勇者召喚を行っている最中で、そろそろみなさんの転移が始まるんじゃないでしょうかねー?というわけで、異世界に行くことになるけど、がんばってねー。じゃ、ばいばーい』


勇者召喚!?

異世界!?


クラス中大パニックだ。


そんな時、床に光の線が走りだす。

何かを描いているようだ。


「ダメだ!ドアも窓もあかない!」

「そんな!」


ドアも窓もあかないなんて、逃げ場がないじゃないか。


そう、逃げ場がない。

クラスメートは皆一様に叫んだり、壁を叩いたりしているが、外からの反応はない。


そんなことをしているうちに、光の線はひとつの魔法陣を描きあげた。


すると魔法陣が輝きを増す。


眩い光が僕らを襲う。


そして…このクラスの人間は1人残らず消えていた。



光が弱まったみたいだ。

ここはどこなんだろう。


「やった!成功だ!」

「勇者様が来てくださったぞー!」


そんな声が聞こえる。

僕は目を開け、辺りを見渡すとそこは神殿のようであった。


本当に異世界にきてしまったようだ。

皆まだ、状況を把握できていないようだ。

そりゃそうだよね。

突然あんなことが起これば。


僕らを召喚したこの世界の人がいる。

彼らはまだ混乱している僕らにこう言った


「勇者様、ようこそエスプリトゥ王国へ!」

こんにちは!


実はまだ前の作品が完結してないんですが、良い設定が思いついたので、つい書いてしまいました笑

前作も引き続き投稿していきます。

2つの作品を並行して書いていくというわけです。

まだまだ未熟者ですが、よろしくお願いします。

感想待ってます!

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