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最終話 流星

明奈が向かった場所…

そこは翔が初めてドライブで連れて行ってくれた美しい丘だった。昼には、一面に緑が広がっているのがわかり、奥の方へ行くと美しい海が見える。そして、夜にはいくつもの星が輝いているのがよく見える絶景スポットだった。2人は、機会があればたびたびここを訪れていた。

…明奈がそこに到着するとやはり翔の車があった。

すぐに翔の姿を探す。少しずつ奥の方へ進んでいくと、やがて人影が見えた。明奈はそこに全速力で向かった。

その人影が足音に気づいたのか明奈の方へ振り向く。

それは間違いなく愛しい人の姿だった。

「…翔!」

明奈はすぐに翔に抱きついた。

翔も明奈を受け止める。

「明奈…。明奈も星を見に来たの? その…今まで、元気だった?」

明奈は翔に抱きついたまま、こくりとうなずく。

翔はそっと明奈を離し、その瞳を見つめた。

「明奈…君がもう僕と一緒にやっていくつもりがないって言うんだったら、それは仕方ないと思う。僕は明奈の好きなように生きてほしいから。明奈の邪魔をしたりしない。でも、僕の気持ちはきちんと伝えたい。僕はこれからもずっとずっと明奈と一緒にいたいと思ってる。明奈との思い出をどんどん増やしていきたい。明奈と一緒に笑ったり、泣いたりしたい。2人で考えて、2人で悩んで、2人で喜んで、2人並んで少しずつ歩いていきたい。僕は明奈のことを愛してる…。」

翔はそう言って明奈にうなずいた。

「私も…私も翔とずっと一緒にいたい…。」

明奈は涙をこぼしながらそう答えた。

そして、翔の胸にそっと顔をうずめる。

翔もそんな明奈を優しく抱きしめた。

「大丈夫。いつでも2人で幸せになれるようにって考えてやっていけば、きっと大丈夫…」

「うん…。」


その時、流れ星が一つ流れる。

「あっ…」

それが翔の目に入る。

「明奈、おふたご座流星群始まったみたいだよ。空見よう。」

「うん。…えっ?」

「そう言えば、おひつじ座、おうし座、おふたご座で、その次何だっけ? おとめ座はもうちょっとあとだし、おさそり座…あれ? お…お…」

明奈は久しぶりの翔の天然発言を聞いて大笑いした。

「アハハハッ…翔、十二星座が絶対に“お”から始まるなんてルール誰から聞いたの? 」

「えっ、違うの?おかしいな~。 …でも、明奈、久しぶりに笑ってくれたね。」

翔が優しい目で明奈を見つめる。

明奈も真剣な表情でその優しい瞳を見つめ返した。

そっと唇を合わせる2人…。


…その場で仰向けに寝転んで空をしばらく眺めていると2つ、3つと流れ星が流れた。

「…きれい。でも、これに願い事3回なんて無理だね。」

「僕も3回できそうな願い事考えたんだけど、思いつかなかった。」

「きっと言葉にしないでそのことを強く願うんだね。」

「強く…願う…」

翔はそっと目を閉じた。









翔の部屋に戻って来た2人。

…暗くて静かな部屋の中、明奈と翔の肌が直接触れあっている。

外から差すわずかな光を頼りに互いの姿を確認し、見つめ合う二人。

翔は優しくて温かい。

明奈は、真綿に包まれているようにさえ感じた。

翔とだったら、大丈夫。

明奈の気持ちをきちんと確かめてくれる。明奈のことを大切に思い、優しく触れてくれる。きれいな瞳でしっかりと見つめてくれる。

好きな人と肌を合わせることがこんなに幸せで安心できることだなんて知らなかった。

「翔…愛してる。」

「僕も…」

やっと1つになれた時、明奈の目からも翔の目からも嬉しさのあまり涙がこぼれた。

翔の涙は明奈の頬に落ち、明奈の涙と混ざり合った。


次の日…

翔が目を覚ました気配で明奈も目を覚ます。

「ごめん、起こしちゃったね。」

「ううん、おはよう、翔。」

「明奈、今日はどこか行きたいところある?」

「えーとね、ディズニーランドでしょ、動物園でしょ、水族館でしょ、遊園地でしょ、ゲームセンターでしょ、あと…いつものファミレスに、仲良し夫婦の喫茶店、昨日の行った丘でも良いな…。行ったことない場所にも行ってみたい。本当にどこでもいいな…2人で出かけるの久しぶりだから…。」

「今言ったところ全部行こう。さすがに今日で全部は行けないけど、これから知ってるところも知らないところも出来る限りたくさん行こう。」

…これからは2人でどこへでも行ける。翔と明奈は微笑みあった。















数日後…

翔の部屋のテーブルに置かれている大きなチョコレートケーキ。

翼と沙枝にも協力してもらい、翔が明奈のために作ったのだった。

突然呼び出された明奈はそれを見て、予想通り驚いてくれた。

「す、すごい…」

「明奈、僕と結婚してください!」

翔はそう言って、両手で明奈の手を握る。

「も、もちろんだよ。でも、何で?」

「僕は、プロポーズはこうやってするって決めてたんだ! あの時のがプロポーズになってたかどうかは微妙だったし…プロポーズに回数制限はないでしょ。」

「そ、そうだね。」

その時、ドア側からクラッカーの音が聞こえた。

翼と沙枝だった。ケーキを作った後、近くに隠れていたのだった。

明奈はもちろん、翔も驚いていた。

「ちょっと…帰っていいって言ったのに…もう、恥ずかしいなー。」

「2人の記念すべき瞬間を見逃したくなかったんだよ。」

「ねー♪」

翼と沙枝は仲良く顔を見合わせた。






明奈と翔は家族と友達に心から祝福されて結婚した。






2年後…

「早く生まれないかな~。早く君に会いたいよ。」

明奈のお腹の中にはかわいい天使がいる。翔はそのお腹に耳をくっつけたり、なでたりしていた。

「あのね、生まれるまであと半年かかるんだよ。まだ早いでしょ。っていうか、それ昨日も言ってたね…。」

明奈はそう言いつつ、翔のズボンのポケットに入っている紙を見つけた。

「あれ?何それ?」

「ああ、これ? 見て見て、赤ちゃんの名前の候補だよ。」

明奈が紙を開くと20個ほどの名前がずらりと並んでいた。

「翔…こんなにいっぱいあったら決められないよ。っていうか、私だって考えたいのに…!」

「うん、2人で考えよう。僕が考えた名前、どう思う?」

明奈は紙に書かれた一つ一つの名前を見てみる。

「…これ漢字間違ってるよ。これは線が1本多いし、これは点が足りないし…。翔、出生届は絶対私が書くからね!」

「はい…お願いします…。」


…彼らの日記帳には、ずっとずっと素敵な日々が刻まれ続けるに違いない。



くだらない自己満足にここまで付き合ってくださってありがとうございます。

自分が頭の中でどんなに陳腐な妄想をしているのかということがよくわかりました(汗)

人生経験も文章力もない人間が書いたのがバレバレですね。

そして、某月9や某日9や某映画をパクッたようなパクッてないような…。

自己満足の世界なのでお許しください。


これからは「ふわふわ日記」の更新に戻ってまいりたいと思います。


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