To be Free or Not
ある日、天国に住む神様は、聖ペテロと話をしていました。
神様は明後日に人間界へ行くので、宿を見つけねばなりません。
もちろん、その家に住む者は善良で心のきれいな人でなくてはいけないのです。
神様はずいぶんと悩みました。
何しろ、今回おりる予定の町はいい人間ばかり。
いったい、誰のうちに泊まればいいというのでしょう?
すっかり悩んでいる神様に、聖ペテロは助言することにしました。
「神様、神様。ぜひ、
アンネ・ツァーレンの家に泊まりましょう。
あれは、とても気前のいい女です」
聖ペテロは言います。けれども、
神様の一人目の家来は反対しました。
「いいえ。
アンネ・ツァーレンの家に宿泊なさることはできません。
アンネ・ツァーレンは今朝、夫にうそをつきました。
ハンス・オルガースの家に宿泊なさるべきです」
一人目の家来は言いました。けれども、
神様の二人目の家来は反対しました。
「いいえ。
ハンス・オルガースの家に宿泊なさることはできません。
ハンス・オルガースは今朝、
かわいそうな老い耄れた蜂を殺しました。
リゼ・アルケの家に宿泊なさるべきです」
二人目の家来は言いました。けれども、
神様の三人目の家来は反対しました。
「いいえ。
リゼ・アルケの家に宿泊なさることはできません。
リゼ・アルケは今朝、余ったパンを捨てました」
神様は、困ったように言いました。
家来たちの理由は、みな些細なことばかりだからです。
「では、私は一体どこへ泊まればよいと言うのだ?
そんな小さな悪さをしない人間などいないではないか」
「神様、いいところがあります」
三人目の家来がいいました。
「ロベン・オータの家にお泊りください。
かれは強盗です」
グリム童話を読んで浮んだもの。ゆかこさんは今朝大きな大きな蚊を殺害しました(^ω^)