18
『新・水滸伝』
主要な出来事、略。
高俅という男
「遊び人だった高俅が、どうやって“世渡り上手の出世人間”になったのか」
水滸伝の中でも、高俅の出世物語は“悪役の成り上がり”として非常に象徴的で、宋江の「徳による磁力」とは真逆の“処世術による磁力”。
高俅という男の成り上がり:原典の要点を簡潔にまとめる
1. 元はただの遊び人
- 高俅はもともと無職のゴロツキ
- 賭博・喧嘩・悪友とのつるみが日常
- まともな職歴も武芸もない
→ つまり「社会の底辺」
2. しかし“蹴鞠”だけは天才的
- 高俅は蹴鞠の名人
- 当時、蹴鞠は貴族・皇族の“遊び”
→ ここが運命の分岐点
3. 皇帝の弟・端王(後の徽宗)に気に入られる
- 端王が蹴鞠好き
- 高俅の技を見て大喜び
- その場で取り立てられる
→ 完全に“コネ”と“運”で出世の扉が開く
4. 端王が皇帝(徽宗)になると、高俅は一気に昇進
- 端王が皇帝に即位
- 高俅は“皇帝の遊び仲間”から“側近”へ
- さらに軍の要職まで与えられる
遊び人にすぎなかった高俅が、
世渡り上手の化け物へと変わったのは、
ただ一つの偶然からであった。
蹴鞠という、
本来なら人生を変えるはずもない遊戯。
だが、その球が一度だけ、
正しい場所へ転がった。
端王の足元へ。
その瞬間から、高俅の人生は
自分の足で歩くことをやめた。
権力という名の川に乗り、
流されるままに上流へと運ばれていった。
彼は努力していない。
だが、
“気に入られる方法”だけは、誰よりも知っていた。
そして、
気に入られた者がどこまで昇るかを、
誰よりも理解していた。
Ⅰ. 梁山泊誕生前 ― 各英雄の流浪と堕落
● 1. 林冲事件(最重要)
- 高俅の陰謀で林冲が冤罪に落ちる
- 妻を守れず、官を失い、流罪に
- 途中で命を狙われ、ついに反逆
- 梁山泊へ逃げ込み、加入
→ 梁山泊が“冤罪者の避難所”として機能し始める
● 2. 晁蓋の生辰綱事件
- 晁蓋らが十万貫の生辰綱(賄賂)を奪う
- 官軍に追われ、梁山泊へ逃げ込む
- 王倫(初代頭領)を討ち、晁蓋が二代目頭領に
→ 梁山泊が“反体制の拠点”へ変貌
● 3. 宋江の転落
- 役所の押司として密かに義賊を支援
- 愛人・閻婆惜を激情で殺害
- 逃亡生活へ
- 江州で反詩事件 → 死刑判決
- 梁山泊勢が救出
→ 宋江が“表の官”から完全に落ちる
---
Ⅱ. 梁山泊の拡大 ― 百八星が揃うまで
● 4. 豪傑たちの加入ラッシュ
- 武松、魯智深、李逵、花栄、関勝、盧俊義など
- それぞれが冤罪・義憤・裏切り・復讐を経て梁山泊へ
→ 梁山泊が“百八星の宿命”に導かれるように膨張
● 5. 晁蓋の戦死
- 曾頭市との戦いで矢を受け死亡
- 遺言:仇を討った物を頭領にと仇を討ったのは、盧俊義であったが。
- しかし仲間の推挙で宋江が三代目頭領に
→ 宋江の“徳”が梁山泊を掌握する
● 6. 百八星の結集
- 最後の好漢が加入し、宿星が揃う
- 「替天行道」の旗を掲げる




