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エキストラ編第四話

◇◆エキストラ編第四話◆◇


ー「監督、無事確保しました」


撮影現場を眺めるように座っていた監督に場に不適切な全身黒色のスーツを着た男が

やって来て監督に周りにいる人に聞こえないように耳打ちをした。


「分かった、よくやった」


監督の顔に安堵の表情が浮かんだ。

大きな仕事が終わったかのように笑った。

その顔は喜びの顔、悪人の顔とも取れる顔だった。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


ー「リハーサル終わりましたー 、 お疲れ様でしたー」


この物語の主人公ー桜井美羽に今の言葉で休憩の時間が与えられた。

エキストラから主演の代役に抜擢された後は休む暇を与えられる事もなく

同じセリフと動き方をひたすら練習して叩き込まれていた。

今回撮影する物はストーリーの中でも重要なダンス場面である。


「ふぅー やっとリハーサル終わったー 」


一息ついた。


「お疲れ様です、桜井さん」


現場の撮影を指示するディレクター? が声をかけてきた。

彼はなかなか優秀で混乱していた現場も難なく落ち着かせることができていた。


「お疲れ様です」


ーー正直けっこうハードな仕事内容だったな。


「おやすみのところ悪いのですが、本番撮影の件でお話があるのですが,,,,,」


ーーん? 今リハーサル終わってめちゃくちゃ死にかけているんだけどまさかこのまま本番撮影やるとかないよね。


「なっ、なんでしょうか?」


「一時間ほど休憩した後に本番を始めても良いですか?」


ーーなんだ、よかった。


美羽は安堵の表情を浮かべる。


「分かりました! それまでは自由にしていて良いですか?」


彼女は初めての経験という事もあって、スタジオの中を歩き回りたい気持ちでいっぱいだった。

実際、スタジオ内に入る前の通路でも彼女が好きだった特撮映画の備品が展示されていたりと

彼女にとっては宝の山のような場所だからだ。


「んー 良いですよ! その代わり時間までにはしっかりと戻って来て下さいね笑」


快く承諾してくれた。


「ありがとうございます」


“探索許可”が出たのだからもう誰も興奮状態の彼女を止めることはできない。

待ってましたと言わんばかりにスタジオから飛び出してゆく。

館内マップはこの時のためにすでに頭の中に詰め込んできている。


ーーあった! これがあの初代小面ライダーの服だ。 これは、その台本じゃん!


小道具・台本・その他関連する物が次から次へと出てくる。


そんなこんなで時間がどんどん経っていき,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,


ーーもうこんな時間じゃん! 帰らなきゃ。 ん なんだろうあの部屋。 あんな部屋地図にはなかったけど、、最後にあの部屋だけ見ていこう!


彼女は地図には掲載されいない謎の部屋を見つけた。

無論、地図に書かれていない部屋なのだから普通の人は見れない物だということは

彼女もすぐに理解することはできたのだが、、、


ーーStaff Only? こんな部屋めちゃくちゃ気になるじゃん。 鍵がかかってたら諦めよう


ガチャン


たくさんの歴史的作品の備品の数々を見てきて興奮状態にある彼女は

自分自身の”理性のストッパー”が効かず好奇心で扉を開けてしまった。


「開いちゃったじゃん。 失礼しまーす」


部屋の中は電気がつけられておらずスイッチも見つからない為

手探りで部屋の中に入っていく。


ドン


“何か”が自分の足に当たった。


ーーもう、下に物を置いて管理ずさんじゃん。 なにがあるのかな?


そういい彼女はスマホの電気を点け足元を照らした。


ーーッ- キャァ/.


ドゴン


鈍い音が部屋の中に響き渡たった。


その瞬間、彼女は意識を失った。


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