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不壊の烙印   作者: 大蜘蛛輪廻
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プロローグ

 僕の名前はレイ・ホロウ、このルーナ村に住んでいます。


 今日で六歳になります、お父さんは鍛冶仕事で包丁から武器まで作る仕事をしています。お母さんは家事をしています、両方とも「かじ」って言いますね。あとお爺ちゃんがいてたまに魔法や呪術を教えてくれます。今日は誕生日なので晩御飯の時間になるとお祝いをするって言ってたんですよ、楽しみです。


 そういえば、誕生日を過ぎてからお父さんが狩りを教えるって言ってました。「鍛冶は?」と一度聞いたときは、「火を使うことはまだ危ない」と言われましたー。残念。


 あっ、お母さんが言ってことなんだけど、この村から少し離れた所にある大木があるんだけど、そこには妖精?精霊?が住んでいるんだって。夜まで時間があるし行ってみよう!


「お爺ちゃん!今日は妖精様?の木のところに行ってくるね!」

「そうか、あそこの近くには魔物はほとんどいなかったな、しかし...この本を持っていきなさい」


 お爺ちゃんが本棚から一個の本を渡してくれた。あっ、本は「冊」で数えるんだったね。

 あとこの本から魔力を感じるな。そう思い、本に挟まれている栞を手に持つ。


「分かるか、その栞には魔除けの呪印が刻まれている、安心して行きなさい」


 そう言われ手を振って歩きだした。


 あっ、ルーナ村のことなんだけど、ここはドラグニル帝国の東にある村でこの森を越えると魔族領?との国境?てのがあるんだって、別の方向に行くと日輪って言って国があるみたい。お父さんがこの国から来た人に仕事を頼まれていたな。

 お~見えてきた、この木の周りって木が生えてないんだよね、不思議だよね。さてと少し離れた所の木の上に実は秘密基地を作っているのだ!木の上に上り持ってきた本を見る。


「お爺ちゃん、やっぱりまだ見たことの無い本だ、勉強しろってこと~」


 よし先に釣りでもしよう、この秘密基地には釣り竿や虫取り網とかの道具をよういしているのだ!



・・・・・釣れない、今日はやめる!虫取りだ!



・・・・・虫がいない!なんか変な日だな


 は~、諦めて本でも読むか。


    カ~カ~


 もう日が暮れ始めてる、家に帰らないと!

 秘密基地から出て走り出した。


 もうそろそろ村に着くけど暗くなってきた、あれ、村の方が赤く光って?

 え?え?村が燃えてる。


「いたぞ、ガキだ!」「見つけ次第殺せ!」「我が魔族の汚点」


 なんて声が聞こえてくる、魔族ってどういう事?山の向こうから来たの?

 混乱している、理解が出来ない、いや追いつかない。


「家に戻らないと...」

隠れながら走り出す


 そこには、燃えている家があって人がいる。


「中々の業ものだな、いい手土産だ」

中から鎧をまとった人が武器を持ってそういった。


「隊長、住民の全ての処分が完了しました。」


 たぶん、僕の事に気が付いていない!息を殺さないと!


「さて全員集まったな、一番と二番は死体の処理を三番はと四番は周囲の確認に戻れ、五番以降はこの村から貴重品を持ち出す準備と戻る準備に戻れ!分かったか!」

「「「イエッサー!!!」」」


「さて、君はいつまで隠れてるつもりかな?」


 ばれてる?え?どうする?


『フレイムランス』


僕の方に向けて魔法が放たれた、急いで隠れていた小屋から出る。


「ほう、その年で隠密魔法だけではなく身体強化に五感強化か、魔力から見て先ほどの鍛冶師の子か、才能のある若い芽、摘まなければ後々我が魔王軍の敵となるだろう」


「え?」


 跳んだ、そう思った時には鎧の男が持っていた槍によって心臓の所を貫かれた。







身体が冷たくなる、意識が遠くに行ってしまいそう...










「君はそれでいいの?」

「だれ?」

「誰か、強いて言うなら罪人だよ。君には二択の選択肢がある、時間がないすぐに決めろ、立ち上がるか、眠るか」

「・・・たちあがる、さっきのひとたちはおとうさんたちをころしたんだよね」

「そうだ、殺した」

「ずっとみてた?」

「お前が生まれた時から俺はお前の中にいた」

「君には力はある?」

「俺にはない、あるのは君の中だ」


 ゆっくと少年は立ち上がった、心臓は槍に貫かれている、生命活動は止まったはずなのに。


 隊長と呼ばれた兵士は気付いた、先ほどの死体から魔力が溢れ出したこと、その魔力が呪詛を帯びて呪力に変化したことを。


「隊長、土葬が終わりました、五番からも準備完了とのことです。なんだ、あの少年」

一番と呼ばれていた兵士が隊長と呼ばれた兵士に話しかけた。


「君たちが取り逃した、いや違うな気づかなかった唯一の生き残りだ」

「え?」

「手負いの者ほど厄介だな」

「隊長、失礼ながら取り逃した私が奴を仕留めます」

「戦闘準備!」

「!」


 少年を貫いていた槍が折れた胸には傷はななっていた。

 少年が兵士達の方に跳んだ、一番と呼ばれた兵士が剣を振るう、しかし少年に当たるところで刃からボロボロになり砕けた。

 

「は? グフッ」

一番は剣が破壊されたことに驚愕し少年の一撃を受けてしまった。

「チッ」

隊長はその場から離れた。


「全員この場から離れろ!」

隊長はこの少年を危険人物と判断したためか他の兵士にも聞こえる声で叫んだ。


「ア゛ア゛ア゛AAAAAaaaaaaaaaaaaa!!!!!」

少年が叫ぶ視界から離れていく兵士を追いかけるために走り出した。


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