六つ目
結局、教室の「ゾンビ」を倒すまでには、一週間かかった。
それは要するに、教室に「ゾンビ」を放ったプレイヤとは、一週間以上の差がついていると言う事かもしれない。
なんとか早く強くなって、逆にこっちが嫌がらせできるようになる為にも、俺はとにかく「ザコモン」を倒し続けるしかない。
よし、今日も学校内を歩き回るぞ。
傍から見たら、「フラフラしているわけの分からない奴」と思われているかもしれないが、そんな事は、レベル上げの前には些細な事。
ガンガン歩きまわってやるぜ。
それにしても、こうやってやる気になっている時には、必ず逆境ってのが襲ってくる。
なんだよこの先生。
もう授業終了のチャイムが鳴っているのに、まだ授業続けるのかよ。
「ちょっとだけ良い剣」で斬りつけるぞ。
俺がイライラして貧乏ゆすりをしていると、五分オーバーで、ようやく授業は終わった。
下手に長く授業をしたから、なんだか小便が漏れそうだ。
トイレに行けるはずの時間にトイレに行けないと、何故か尿意をもよおすよね。
俺は走ってトイレに向かった。
そしてトイレに駆け込んだ時、俺のポケットに入っているスマフォが震えた。
その振動に、俺の尿意は、少しだけ防波堤を越えた。
「俺」が死んだのと、小便が漏れたショックでダブルパンチだ。
まあ、少しパンツは濡らしたが、ズボンまでは染み出してはいないので、ギリギリセーフだな。
これでアウトだったら、俺は一時間は立ち直れなかっただろう。
俺は滞りなく小便を済ませると、スキップしながら教室へと戻った。
いやね、少しくらい乾かないかなと思って。
結局今日も、学校内ではそれほど経験値が稼げなかった。




