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リア充RPG  作者: 秋華(秋山 華道)
37/44

三十七回目

 学校帰り、この時が、俺にとって一番危険な時間だ。

 みんなと別れて電車に乗り、家に着くまで。

 電車の中では身動きが取れないし、挙動不審者と見られる事もおかまいなしに、とにかく周りを警戒する。

 警戒するのは、三人以上のパーティ。

 二人以下なら、今の俺のレベルと装備だったら、多少強い相手でも勝てる。

 三人以上で、みんなが蘇生の魔法が使える場合が怖い。

 一撃で一人を倒しても、すぐに蘇生されれば、戦いはこう着状態となり、HPやMPマジックポイントの回復アイテムの数が勝敗を分ける。

 俺は普段、回復系アイテムは持てるだけ持ち歩いてはいるが、三人相手だと、持てる量も当然負けているし、かなりきつい。

 複数の敵に、同時にダメージを与えられる魔法もあるので、蘇生の能力や相手のレベルにもよるが、とにかく三人以上には気をつけていた。

 まず、駅に入る前に、駅構内に宝具持ちがいないかチェックする。

 いたらなるべく離れた改札から駅構内に入り、常にスマフォを見て監視する。

 いない場合は、駅構内に入ってから、一番南口に近いベンチに座って、さりげなくスマフォを通して辺りを見回し、勇者がいないか確認する。

 もしも三人以上のパーティが接近してくるような事があれば、以前から強力なモンスターを配置してある南口の改札から、逃げる事になる。

 しかし今日は、流石に何度も逃げられて学習したのだろう。

 左側の南口改札の手前に三人のパーティ、逆の右側にも三人のパーティがいて、それぞれ俺に接近してきていた。

 右側の北口改札、又は中央改札から入って、南北に分かれて待機していたのか。

 左側の南口改札には強力なモンスターを配置してあるので、入ってこれないはずだから。

 どちらか一方なら勝てるかもしれないが、それでも負ける確率の方が高いだろう。

 とは言え、両方相手だと、確実にやられるだけだ。

 俺は、右側に強力なモンスターを放ってブロックした。

 これで手持ちの強力モンスターは、もういない。

 即ち、左側から接近してくるこの三人と戦うのは必至。

 昨日のうちに右側にモンスターを放つ事ができていれば、なんとかこの戦闘は回避できただろうが、このモンスターは、先ほど手に入れたばかりだ。

 一日遅かったという事か。

 後は、相手が弱い事を、ただただ祈ろう。

 結局、俺は負けていた。

 流石にこういった作戦を実行してくるパーティだ。

 なかなか強いメンバーだった。

 でもまあ、取られたのはいらない光の宝具だし、とりあえずは良しとしよう。

 明日からこのエリアは、モンスターに侵入を阻まれた、安全地帯になったのだから。

 と言っても、電車から此処に降りてこられれば、意味はないのだけれどね。

 とにかく俺は死んだので、久しぶりに安らかな気持ちで、電車内からの景色を楽しんだ。

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