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リア充RPG  作者: 秋華(秋山 華道)
31/44

三十一回目

 気がつけば、いつの間にか夏休みも終わり、冬休みも終わりに近づいていた。

 いったいいつ夏休みがあったのか、俺には実感がなかったが、今はもう一月なのだから、間違いなくそういう事になるのだろう。

 このゲームがリリースされて、既に一年が経過している。

 俺は二カ月後から始めたが、なんとか戦えるレベルにはなれたようだ。

 と言うわけで、そろそろラスボスに迫る勇者や、七つの宝具を手に入れる者もぽつぽつと出始めていた。

 七つの宝具の内、一つでも持つ者は、ゲーム内で発表される。

 そして、宝具を持つ者、又はその人が所属するパーティのメンバーは、宝具を持つ者の居場所が分かるようになっていた。

 そんな事、「プライバシーの侵害じゃねぇか!」なんて思うわけだが、ゲーム規約を読みなおすと、居場所を皆に教える事もあると、しっかりと記載されていた。

 となると、居場所を知られたくない人は、ラスボスを探しだして、それを倒す事を目標にした方がよさそうだ。

 でも俺は、別に居場所がばれても、特に困る事など何もない気がする。

 宝具を持っているプレイヤは、「やんのかこらモード」で戦いを挑まれ、負けると宝具を一つ奪われる事になっているが、正直危ないのは、家から学校の最寄り駅までの道のりと、家から交番までの道のりくらいだ。

 朝っぱらから戦いを挑んで来る奴がいるとも思えないし、交番はすぐ近所だ。

 まあ問題はないだろう。

 それにそんな心配は、ゲットしてから考えろってね。

 そんな事を考えていたら、その日の夜のマラソンで、偶々すれ違った勇者が宝具持ちだったみたいで、俺は期せずして宝具持ちの勇者になってしまっていた。

 宝具は、パーティでゲットした場合、一番レベルの高い者が貰える事になっていた。

 当然そんな事は知らなかったので、俺は帰ってから確認した時にビックリしたわけだ。

 ただ、嬉しさはあまりなかった。

 手に入れた宝具が、光系の宝具だったからだ。

 正に宝の持ち腐れ。

 闇系なら、装備して使えたのに、これでは宝具争いには不利だ。

 なんせ宝具は、バカみたいに強いからね。

 それを知ったのは、今しがたなわけだけど。

 俺は光の宝具は使わないので、持って歩く意味もない。

 よって次の日早々、倉庫にしまっておいた。

 だけど、勇者同士の戦闘に負ければ、それはどこにあっても、強制的に持っていかれる。

 一回の戦いで持っていかれるのは、どれか一つ。

 順番は、倉庫内、手持ちアイテム、装備アイテムの順番だ。

 要するに、いらない宝具から取られていくという親切設定だ。

 とにかく、俺にとってはいよいよ、このゲームの本番が始まったという事だ。

 まずは宝具を持っている人を確認するマップを開いて、近所や通学路、そして学校の近くに、宝具持ちの勇者がいないかどうか調べる。

 どうやら今のところ、この辺りにはいないようだ。

 とりあえず助かったと言うべきか、それとも獲物がいなかったと残念がるべきか。

 何も分からないまま、俺は今まで通りの毎日を過ごすのだった。

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