無垢の梟
小さな窓に手を伸ばす
貴方も同じように手を伸ばしているのだろうか
その氷晶の瞳で何を見つめているのか
彼方の風に秘めた想いを歌う
気紛れにひらいた窓
冷たい感触に震えた
幾日も幾日も
窓辺に佇み夜に溶けてただ朝を待つ
無限に広がる漆黒の闇
この空に星は瞬かない
異質な影を纏い
危うい瞳を凍りつかせようと
彼の者が空を讃えることはない
長い間漂った夜もやがて溶かされ朝に消える
落ちてくる空を捕まえ握り潰す貴方には
空の悲鳴が聞こえるだろうか
天の慟哭に耳を塞ぐ
断末魔の刃がその身を貫こうと
修羅の道を行く貴方の歩みは止まらない
飛べない私はただ願う
共にと