89 真実は空の中
今回、ネズミが壊れます。
「騎士団が……彼らのせいで僕らは」
「そもそも、真に悪意を持ったプレーヤーを捕まえる牢屋も、賞金首のシステムもずっと前から存在してたネ。でも、赤いピアスがつけられたからは、NPCから嫌われ通報とかもされるようになったサ」
「NPC…まさか」
「ソウ。典型的な大規模ギルドによる影響が出ていたんだネ。誰かしらは気づいてたいたかもしれない事だが、表立って大規模ギルドを……ましてや青空騎士団に文句を言ったらこっちが悪者サ」
「くっ……そっぉ!」
泣きそうだった。言葉に言い表せなかった。
今まで助力を費やしていた相手が、己を苦しめていた元凶だったなんて。
=☆☆=☆☆=☆☆=
『君はかなり強かった。この僕も苦戦するぐらいにね。そこで僕と契約をしないか?』
契約?
『君は僕らに助力をする。それによって成果を上げれた場合、居場所を提供しよう。最初こそ忌避されるだろうが、我らは騎士団。どうにでもできる。さあ、どうする』
……この苦しい状況から抜け出せるのなら。
『そうそれでいい。助かるよ』
=☆☆=☆☆=☆☆=
ソーラと戦い認められ、十二の幹部の一人にもなれた。今回、スラムを落とすことができたら正式な形で騎士団に入れる。表立って顔をさらすことができる。そう思ってたのに……
ホ ント ウ カ?
ここで、助けを求めれば僕は助かる?
カ クショ ウ ハ?
ここで何かを求めたって、何が生まれる?
ナ ニ モ
どうすればいい
キライニナレバイイ。スベテヲ壊したくなるほどに。
「ムムッ!?」
ジェフリーは後ろへ跳び上がり、ナイフを向ける。
ラットは何もしていない、答えてもいない。ただ、雰囲気が変わった。恐怖を覚える程に。
「ラット!何をした!?」
今初めて、感情を表す表情で叫んだであろう。
今のラットはおかしい。何かに取り憑かれてる。
「お前は……誰だ!!」
「僕……僕は、テネブラエ・ラット!」
「デネブラエ。闇を示すラテン語カナ」
「よく知ってるね。まあ、知ったところでどうにも」
「どういうことカナ」
低い声で問うジェフリー。それに対してラットは笑った。
「あなたは力を見せた、素晴らしかった。でも、そんなもの知らない、知ったこっちゃない。青空騎士団が元凶って言うなら話が早い、壊しがいがある。全て僕が、内側から破滅させてやる!!!!!!!」
「それが、本当のラットナノカイ?」
「これはデネブラエ・ラットの本性さ、正体さ」
これではまるで、立場が逆転したようだった。ピエロは笑みを失い萎縮し、ネズミは笑い狂人となった。
ジェフリーは、気がついた。
「まさか、二重人格なのかい?」
「そうとも言える、元より二つで一つ。では、僕は一旦帰らせてもらいます。襲撃の決行は今日の夜九時半です。好きに抵抗してもいいですが、邪魔するな」
体はネズミとなって分離し、ラットはその場から消えた。
「ラット。そうだったのか。さてどうするカナ。どうあがいても時間的に何もできないしネ。でも、あそこの皆んなならわかってくれるサ。さあ、ショーの幕開けダヨ」
今日の空は、異様に曇っていた。
やばいです、つらそうだ。
我作者思う。双子と阿吽の呼吸と狛狐と二重人格と「ニ」に関わるの多くね?
次回土曜に投稿予定。




