88 ただのじゃれあい
それほどかっこいい攻防。なのかな(´・ω・`)?
「………はぁ……はぁ…はあ、はあ」
只今、あのジェフリーと戦闘をしているの。いや、ほぼ一方的に逃げている。
そう。手にあるボウガンでも射抜けず、隠れることもままならず、どうにもできない状況なのだ。
少なくとも、僕は強い部類だ。レベルが極端に高いわけではないが、多くのスキルと技術を用いて撹乱する狩りのプロだ。
一時は隠れてやり過ごし、遠くから不意打ちとなる一撃をお見舞いするのが我、クラリス・ラットの戦い方だ。姑息とも言えるが、確実に倒すための暗殺術である。
だが、この戦法が一切効かなかった。
「はぁ、はぁ。とにかく高台を……いや、細い直線の通路。確実に彼が避けれない状況に誘いk」
「ミ・ツ・ケ・タ」
「っ!?」
また補足された。あれが来る!
「スモ〜クプラネット」
ピエロの……ジェフリーの口からピンク色の煙が吹き出し蔓延する。視界が奪われると同時に視界が歪み、ピエロの幻覚をが現れる。
「本物は……くっ!」
ラットは。一度その場を飛び上がり煙から脱出する。
建物の壁に捕まり、真下へ一射御見舞する。
「サプレッション!」
放たれた矢は拡散し、反射を繰り返す。密室空間であれば効果が上がり、この狭い通路でなら避けようがない。
はずだが…
「何思い上がってるのかナ?」
今度は死角から囁き声が木霊する。しかし、そこへ視線を向けても誰もいない。
視線が動いたその空きにどこからかナイフが飛び出し、ラットに直撃する。
「いっ!?」
もう訳がわからない。ずっと振り回されてばっかりだ。
「くっそ……」
「大丈夫?そのナイフには麻痺毒が塗られてるからすぐには動けないヨ〜」
「そんなこと……ヘル・ラット!」
肉体を鼠の大群へと変化させ分散し。その場を逃げた。
多様性のある技だが、あまりにも醜いゆえ見せたくはなかった。
=☆☆=☆☆=☆☆=
分散した鼠はとある建物の屋上に集結し、元の姿へと返った。
一時的に逃げ切れたものの、彼はきっと見つけてくる。その姿は、まるで追跡者。逃げても逃げても追ってくるこの恐怖。心の底から休むことはできなかった。
ジェフリーの力のそこが見えない。ソーラとは少し違う技量の差を感じる。
「どうやったら……どうやったら勝てる?」
「マア、ワタクシ強いからね」
気がつけば、ジェフリーはすでに同じ屋根の上までやって来ていた。すぐさまボウガンを向けるが期待はしていない。少なくとも、今までこの得物を使いダメージをまるで与えられなかったからだ。
「ほんと、あなたは強い。わけがわからない」
「じゃあ、降参かナ?」
「……降参です」
「良かった良かった。これ以上の戦うって言ったらどうしようかと思ったヨ」
気の抜けた声と共に、ジェフリーはその場で倒れ込んだ。
「止めを刺さない?」
「指す必要がない。言ったでしょ、じゃれあいだってネ」
「どう考えても本気だった」
「いつ何時だって、本気サ」
「でも、殺さないなら何で戦った?」
「それは、力を示すためサ。ラット君に理解してもらうためにネ」
「なんでわざわざ…」
ジェフリーは立ち上がると、人形を三体召喚した。
それぞれジェフリーを模した人形と犯罪プレーヤーと思われる人形、そして、青空騎士団と思われる人形。
何が始まるのかと思えば、ジェフリーがアフレコしだした。
=☆☆=☆☆=☆☆=
ある日、楽しく遊んでたはずのプレーヤーの耳に赤いピアスが取り付けられた。
彼らは、過去に意地悪をしてしまったことのある者達であり、そのピアスのせいで『悪』という物が可視化されてしまったのです。
そんな中、とあるピエロは疑問に思った。
罪の重さは違うのに、彼らだって反省してるのに、なぜ許されないのか。このシステムは安直すぎる。考慮するべき観点がもっとあるはずなのに。
『こんなこと、神様がするわけ無い』
それから、嫌われ者となった者達をの笑顔を取り戻すためにピエロは頑張って調べました。
犯罪プレーヤーの『罪』とは何なのか?
どんな共通点があったのか?
それはすなわち、青空騎士団に目をつけられた者。
逆にそうでなければ、難を逃れていた。
ここグランド・エデンは、大規模ギルドによる影響が強く出る。それは、システムに干渉するほど大きな力。
騎士団はそれを考慮して行動しているのか、はたまた、知らずして行動しているのかまだわからない。
どちらにしろ、このままではいけない。
ピエロは、青空騎士団と戦う意思を持つのであった。
衝撃の事実。これがホントにゲームなのか!?
次回の予定は月。




