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ゲームは狐と共にあり  作者: フィング
第4章みんな個性豊か
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84 ピエロの真意

ホント何考えてるんだろ?

って、難しく考えないほうがいいヨ

 ギルド内で一悶着があり、今はその後始末に追われていた。

 双子は壊れた家具などの修理を行い、狐影は自室で着替えとアイテム整理。ホーは素材の買い出しへ向かった。


 残されたジェフリーとラットは、出されたお茶を飲みながら一息ついていた。


「普段から、あんなにうるさい?」


「直球な質問だネ。流石に普段から後も壊されてたらきりがないヨ」


「それはそう。の割には、皆切り替えが早い」


「場離れしてるってことだネ」


 このギルドでは日常茶飯事でも、他ではそうも行かない。ルールや位を重んじる青空騎士団を見てきたラットにとってありえない光景であった。


 そして、羨ましくもある。


「どうして、僕をここに連れてきた。部外者を招き入れるのも、ここでは普通?」


「どうかナ?流石にそんなことは無いと思うヨ」


「じゃあ、尚更なんで?」


 ジェフリーは一度茶をすすり。一息ついたところで答えを出す。


「それはワタクシの勝手サ。君は笑顔どころか苦しそうな顔をしていた」


「そんなこと……っ」


 否定しようとして、言葉が詰まった。

 ジェフリーの考えてることは読めない。少なくとも何か隠してるはずなのに気付けない。


 このピエロの真意は何処にある……?


 ラットは俯き、言葉を失う。少年の中で何かが負けた。

 そこへ、アイテムの整理をしていた狐影が戻ってきた。


「こっちの作業は終った……よ。何したんだジェフリー?この方、俯いておりますが」


「いいところに来たネ、狐影チャン。さてさて君はこの少年から何を()る?」


「はい?」


「だから、このラット君から何が感じ取れるかって聞いてるのヨ」


「……不安、恐怖、そして尊敬。これらの意思が渦巻いて混乱してる雰囲気。あと、過剰なストレスと焦りも見える」


「ちょっと顔を()ただけでそこまでわかるものなんだネ。見直しちゃったヨ」


「ありがとうございます。あと、メールでホーさんに呼ばれてるので失礼します」


「気おつけてネ〜」


 ギルドの戸がゆっくり閉じる。

 トレントに乗って遊ぶ双子を背景に、ジェフリーは再び話し始めた。


「ワカルカナ?今の子が話した通りの感情を、ラット君は抱いてるでしょ。少なくとも、まともに笑える環境じゃないネ」


「……わけがわからない」


「ソウ。でもそんな君を助けたい、救いたい。ワタクシは笑顔の味方。笑顔なくして道化にあらず。真意は最初っから教えてるはずだヨ」


「わけが……」


「さあ、はっちゃけてご覧。大丈夫、ヒミツは守るヨ」


「……何で」


「ン?」


「何でそんな綺麗事を、()()()()並べられる」


「へえ」


 改めて、相手がジェフリーで良かったと思えた。

次回はいつも通り月曜日やー

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