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ゲームは狐と共にあり  作者: フィング
第4章みんな個性豊か
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78 予感

さあ、何を予感するのかな?

 ホーとの連絡を終えた後にすぐログアウトした。学校へ行く準備をするためだ。


 まだ五時も過ぎていないこの時間から朝食をとり、顔を洗い、歯磨きを思い出し念入りに磨いた。


 やるべきことを終え暇を持て余した狐白は、何を思ったのかベランダに出た。

 ちょうど家屋の間から日の出が垣間見ることができた。そこに穏やかな風が吹く。


 そしてつぶやく


「嫌な予感がする……」


 そう考えた理由は明確にない。だが、このいつもと変わらぬ静かな光景が、嵐の前の静けさに思えてしまった。


 日がゆっくり上がっていき、空が青く染まってくる。


 今日も一日が始まってしまった。


 =☆☆=☆☆=☆☆=


 普段通りの学校。

 話しかけてくるうざい三人。

 それを無視し席に座る狐白。

 ………


「もしかして、嫌われてること気づいていません?」


「ふっ!照れることはないさ。ただ今回は依頼をしに来たのさ」


「依頼?」


 そう言うと煉は二枚の紙を出す。

 一つはとある場所の地図と、もう一つは種類ごとに分けられたプレーヤー達の名簿が書かれてあった。


「これは?」


「見ての通り、水晶都市アルデンのとある一角だ。この大都市の三分の一を締めてる地域であり、この街最大の汚点だ」


「………」


 言葉が詰まった。

 それもそのはず、粗末な塀に大きな時計台といった見覚えのある建物の名前があった。この地図が示す場所とはすなわち、ギルドを設立したあのスラム街だったのだ。


「次の休日にここを襲撃する予定なのさ。わかるか狐白ちゃん?俺らはこの名簿に書かれた犯罪プレーヤーを牢獄送りにして、治安を取り戻そうってわけさ」


「それで、青空騎士団に所属していない自分に何を依頼するのですか?」


「単純に、情報収集を任せたいんだ。信頼できる諜報員がいなくてね」


「とりあえず、話だけ聞きます」


 煉もといソーラの言う案は以外にも合理的なものだった。

 まず何故自分が諜報員に推薦されたのかまとめると、青空騎士団に所属していないからだ。そもそも騎士団のいち員が潜入しようにも止められてしまう。だからこそ、外部の者に以来しに来たわけだ。

 また、炎竜の事件以来表立って活動できていないことから、それを口実にすることで似た境遇の犯罪プレーヤーに取り入ってもらえるのではないかという考えもあるらしい。


「以上が、僕達の考えたベストアンサーだ。問題は君が第二の島であるエルゼアにいるかどうかなんだが……」


「も、問題ありません。もう島は渡っています」


「なら好都合だ。今日からでも活動を開始してもらって……」


「いえ、もう少し考えさせてください。不法地帯ともなると危険が伴いますので」


 否、これはギルド狛狐の危機に繋がりかねないものだ。

 これは一度、ギルドで話し合わなければなさそうだ。


「なるほど、もっともな意見だ」


「明日までに答えを出します……参考までに、自分が断った場合はどうするのですか?」


「現在使ってる諜報員に活動を継続してもらう事になる。ただ、その者も犯罪プレーヤーなのだよ。そのため、ちょと懸念が残る事になる」


「なるほど、わかりました」


 この苦手な三人も、煉を中心に頭が回るようになってきた。だが、何故こうも自分に不都合な行動を計画するのだろうか。


 さて、どう動いたものか。

次回、月

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