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ゲームは狐と共にあり  作者: フィング
第4章みんな個性豊か
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74 ソーラの企み

 ギルドの探索と部屋割りが終わったころ、現実(リアル)はもう夜遅くなっていた。

 軽い挨拶を交わした後に狐影はゲームをログアウトするのだった。


 夜の一時過ぎ。学生としては夜ふかしは禁物というが、グランドエデンにログインしてる最中は仮眠状態のためそれほど辛くはなかった。


 軽い夜食を用意しほうばりながら、ゲームでの出来事を振り返った。


「ギルド設立したのはいいけど、結局ジェフリーさんは何を考えてるのかが一切わからない。ホント何者なのかな」


 思惑を見透かすことができない。何を考えてるか予想できない。そういった行為に人一倍有利なのに、感情を一切読み取れない。


「一方的に探られる感覚ってこんなにも気持ち悪いんだな。心を読むって怯えられたこともあったけど、こんな気持ちだったのかな」


 改めて自分の能力と向き合い自重するできだと初めて理解できた。


 =☆☆=☆☆=☆☆=


 次の日、狐白は普段通り学校に登校していた。昨日までは気分が優れなかったが、今日はだいぶマシだった。


 それでも、学校が嫌なのは相変わらずだった。

 教室に入ればあの三人が前に立ちふさがる。


「やあ狐白ちゃん、おはよう。特に話すことはないが、その代わり君の女の子のような可愛らしい顔を拝むとするよ」


「……は?」


 煉の発言に一瞬固まる。


「ていうか、狐白の女の子らしさが日に日に磨かれている気がするんだが気のせいか?メイクでもしてるのか?」


「ゲーム内の白夜にだんだん近くなってるな。悪いが事実だ」


「………は??」


 マヌケた声とともに、またもやフリーズする。


 大介に至っては真面目に悪意なく話してきた。白夜に似てきたなんてことはありえない。面影はあったが、指摘されるほどではないはずだ。


「ふざけたこと言ってないでどいてください。早くカバンをおろしたいので」


 邪魔な三人の壁を通過し席につく。

 しかし、三人の壁は後ろをついて歩く。


「しつこいです」


「悪いがまだ要件が済んでないんだ」


「要件?」


「うちのギルドに入らないかって話さ。うちは言わずとも知れた大規模ギルドだ。悪い話じゃないだろ」


「悪い話じゃないかもしれませんがお断りします。ソーラが嫌いなのもありますし、入ったところで炎竜の詳細は話せませんよ」


「あ、いや、そういうわけじゃねーぞ」


 感情から読み取るに何か思惑があったのはわかっていた。心当たりといえば炎竜のことが挙がるが、巧弥(たくや)の反応から当たってたようだ。


「別に強要はしないよ。むしろ好都合なんじゃないか?情報を欲しがってるのはみんな同じさ。そいつらから匿ってやってもいい」


「……いつからそんな弁舌になったんですか?」


「このぐらいたいしたことないさ。とりあえず、いい返事を待ってるよ。僕らはいつでも歓迎するよ」


 そうして彼らは去っていった。

 あの煉にうまい言い訳をされたのが気に食わなかったが、少しは考えがまともになったと喜ぶべきだろうか。

 このまま青空騎士団自体が改善されることを願おう。


 =☆☆=´・ω・`=☆☆=


 授業は滞りなく終わった。

 生徒は皆下校している中、教室にはあの大介、煉、巧弥が残ってわいわい話をしていた。


「なあ煉、あの感じ狐白はうちのギルドに来る気ないぞ」


「わかってるさ。大規模ギルドに入れば初心者は簡単に強くなれる。装備やらアイテムが揃ってるからな。でも、それは上級者であっても同じこと。むしろ安定してゲームをプレイできる点としては誰もがギルドに入りたがる。それを断るってことは、すでにどこかのギルドに所属しているか、入ると何か不都合があると推測でき………」


「長い長い、話が長い。あと難しい話はやめてくれ、頭がパンクして死ぬ」


「ああ、すまないグリコ。まあ確かに考えすぎかな。中身としても量としても」


「おいおい、ゲーム内の名前で呼ぶなよ」


「それはそうと、早く本命の話を進めてくれ。早く帰りたいんだが」


「じゃあ会議を始めようか。議題は不法地帯攻略についてだ」


 あの不法地帯に危機がせまる。

 だがそんなことは狐白の耳に入ることはなかった。


 なお、その三人は先生に見つかり会議が中断されたもよう。

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