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ゲームは狐と共にあり  作者: フィング
第4章みんな個性豊か
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73 施設内整備

現実と、ゲームの時間配分がワケワカメ

 犯罪プレーヤーが集う不法地帯。狐影達はそこのど真ん中に我らのギルドを設立することになった。


「今更ですがジェフリーさん。ホントにここを拠点にして良かったんですか?」


「まあ、そら心配するよネ。でも、犯罪者が唯一つ手出しできない場所とも言えるね」


「確かに、言われてみればそうですね」


 ジェフリーの言い分も納得だ。あの門番が言ってたことが本当ならば、善人も悪人も手出し無用の安全地帯とも言える。だが、決して安心はつかない。


「ホントに怖いのは周りからの目だネ。ほとんどのプレーヤーは不法地帯を嫌悪してるよ。ここにいる元犯罪者も全てが改心してる訳でもないしね」


「それもまた一理ありますね」


「ソウソウ。だからギルドがこのにあるのは言いふらせない。むしろ隠すべきだね


「わかりました。ところで本当に手伝わなくて良いのでしょうか」


「まあ、あの双子が名乗り出た仕事だからネ」


 目の前にはホコリの溜まったギルド施設を掃除する双子の姿があった。しかもその方法が斬新で、船で散々追っかけてきたトレントを活用して隅々までホコリを()()()()


「あんなトレントがいるとは思えませんけど、本当にテイマーなのですかね?」


「マア、少なくともまともな方法でテイムはしてないでしょうネ」


「後で聞きますか」


 少し雑談しているだけで、部屋の整備はほとんど終わった。最後にトレントの一部を分離することで木製の家具が設置されていった。


「終わったよー、狐ちゃん」


「終わったのだよー、狐ちゃん」


「「さあ、尻尾を触らせろ」」


「はいはい」


 なんかもうなれた、この状況に。

 とりあえずジェフリーが会議を開きたいと言っていたので全員席につく。双子は指定席ではなく狐影の尻尾にしがみついていた。


「マア、今回はお互いの自己紹介をしようか。色々話してないことだらけだろうし。隠し事は基本なしだヨ」


「「ハーイ」」


「デハ、私めから」


 ジェフリーは手始めに椅子を立つと手首を己のナイフで切り裂いた。机にその手が落ちる。


「え?」


「「え!?」」


「流石に驚かせちゃったかな?ワタクシはカラクリピエロ。切られても体を分離することでダメージを受けないのサ。ほらこの通り元通り」


 のんきに腕をつなぎ合わせ、無事を証明する。

 確かにこのグランドエデンにて、体が切り落とされることなどないはずなのだ。使い所の難しい特性かもしれないが、ある意味ジェフリーらしい。


「残りは投げナイフとか、暗器とかを使うね。魔法は無し」


 ジェフリーが椅子に座り直すと、今度は双子がテーブルの上に立つ。お行儀が悪いぞ。


「次私達、役職(ジョブ)は双子座テイマー。モンスターを融合してキメラを作れますー。さっきのモンスターはトレントにトレントをトレンドした作品でーす」


 思ったよりもえげつなかった。てか、双子限定の役職(ジョブ)なんてあるのか?


「さあ、最後は狐影だよ。くれぐれも隠し事はなしでネ」


「………」


 ホントにどこまで気づいているのだろうか。ここは隠し通すべきか、あるいは……


役職(ジョブ)トリックスターで種族は影人。複数暗器を隠し持つことができます。あと、暗闇や影があれば姿をくらますこととかできます。あと避けるのも得意です」


「それだけ?」


「………それだけです」


「そうかそうか、ありがと狐影チャン。さーて自己紹介も終わったしいろんな部屋を見て回ろうか」


 ジェフリーからこれ以上問い詰められることはなかった。そのことに内心ホッとした。

 でも、何かが引っかかる。


『ジェフリーはいったい何を隠している?』

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