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ゲームは狐と共にあり  作者: フィング
第4章みんな個性豊か
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71 チームの一歩

 遺跡探索を終えた狐影たち一行は一度街に戻っていた。

 日も落ち、暗がりに沈むはずの大地は碧き結晶によって照らされていた。


 そのせいか暗い中の人通りも多く賑やかだった。


「あの結晶キレイ」


「あの結晶光ってる」


「永光石ダネ。このエルゼアで多く採れる結晶サ」


「ジェフリーって結構物知りですね」


「知識は魅力のオンパレードだからネ」


「そうですか。あ、あそこの宿で一旦休憩しませんか?」


「オーケイ」


「「ラジャー」」


 とりあえず、疲れを癒やすために宿を取ることにした。そこで今回の調査結果を振り返る。


 単刀直入に言うと、白霊狐に関わる情報は見受けられなかった。だが、アリアと呼ばれる女神について記されていた本を発見した。『忌まわしき戦争』についても心当たりがある。完全なる無駄足ではなかったと思いた……


「ナーニ考え込んでるのかな、狐影ちゃん」


「え?ああ、すみません。悪い癖が出てましたね」


「どうせ探索振り返りでもしてるんじゃないかナ?」


「いや、そんな。特にレアなアイテムもモンスターもいませんでしたし」


「確か本を拾って読んでたネ。古代文字だったみたいだけど、狐には読めたんじゃないかな」


「うぐ…」


 また図星をつく発言だ。それに、思わせぶりにまた狐と言っていた。一体どこまで気づいているのやら。


「きっと狐は、別の遺跡にも調査に行くんだろうネ。中には危険な場所もあると思うけどダイジョウブ?」


「何度も何度も狐と……一体どこまで気づいているんですか?」


「ソレ、認めてるのと同じだよ」


「………」


 返す言葉がない。


 ここでやっと確信した。このピエロは食えない人形だと。


「二人して難しい話ばっかでつまらない」


「二人とも訳わからない話ばっかりだよ」


「オー、ソーリー。でも、暇な二人にいい提案があるヨ」


「「提案?」」


「この四人でギルドを結成しないかい」


「「ギルド!?」」


 双子は声高々に叫び、狐は吹いた。


「このまま狐影ちゃんに付いて行って、遺跡で宝探しもありなんじゃないかな?」


「すっごく面白そう」


「とっても楽しそう」


「なんか話が勝手に進んでる」


「「いいよね狐ちゃん?」」


「うぐ…」


 心揺さぶる眼差しだ。ここで断るのは正直気が引けた。


「わかったよ。でも、ギルドの設立方法なんて知らないのだが」


「施設を購入して、リーダーと副リーダーを決めた後に、12万リルを払えばいけるヨ」


「「たっか!?」」


「全然安いですね」


「「え!?」」


「ちなみに全財産なんリル?」


「192万リル」


「まるで上級者があり余してる位の金額ダネ」


 まさかの額にさすがのジェフリーもドン引きし始めた。

 一応大会の賞金で70万リルだったはずだ。


「お金の問題は解決したネ。ただ、重大な問題はそこじゃないんだ」


「問題?」


「そもそも、購入できるギルド施設が少ないんヨ。残ってるのはせいぜい、治安の悪いスラム街だね」


「スラム街ですか」


「ここグランドエデンにて、犯罪はご法度中のご法度だね。もしそんな事すれば、どこかの刑務所に入れられるか一生賞金首となるネ」


「マジですか」


「でも、スラム街となれば話は別。そもそも、そういったプレーヤーやNPCの集まる場所だからね。賞金求めて立ち入ったが最後、タコ殴りにされるヨ」


「うわー」


「やだー」


 そんな場所があるとは知らなかった。少なくともゲーム内でそんな場所があっていいものだろうか。


 まあ、この豪華(ヘンテコ)メンバーなら馴染めそうだが。


「どうする?」


「まあ、見学程度に行くのもありだけどね」


「怖いのやー」


「さらわれるー」


「てことで、行ってみるとしようか」


「「いやー」」


 と言いながら内心楽しんでる双子の了承を除いて、四人は不法地帯に足を踏み入れることのした。

次土曜

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