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ゲームは狐と共にあり  作者: フィング
第4章みんな個性豊か
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70 古代の地下神殿

作りだめストックが少なくなったため、月曜の投稿が一時的に無くなります。


ごめん

「ねえねえ早く行こ」


「ねえねえ早く進も」


 双子が指差す先は神殿に隠されてた地下通路。はっきり言って未知の領域だ。灯りはなく、夜目を持つ狐影でさえその先を見通すことはできなかった。


「行くにしても、暗くて何も見えないネ。何なら盲目効果のある霧がかかってるね」


「あ、だから先が見えないのか」


「こういった細い階段にはモンスターの類を設置できないはずだし、進んでも問題なさそうだゾ。狐影」


「………」


 まるで、見えない先に恐怖を感じ足がすくむ狐影の心を見透かすような発言だ。

 そこに感情が一切こもっていない分、よけいに気味が悪い。


「デハ、この私が先頭になって進んでまいりましょう。皆さんついてきて下さーい!」


「「了解」」


 ジェフリーを先頭に暗い暗い階段を降りていく。どこからか空洞音も響き、より恐怖を煽ってくる。


「狐ちゃん、怖いの?」


「なんか尻尾がすんごく立ってるよ」


 と疑問になりながらモフりにモフりまくる双子の子達。

 このギャグ的な空気に少しは緊張がほぐれた。


「別に怖いのが苦手ってわけじゃないけど、本能的に警戒しちゃうっていうか、なんというか」


「三人とも、どうやら扉の前まで来たようだよ」


 呼びかけられ正面を向くと、古びた木の扉があった。

 鍵は壊されている様子で簡単に入れそうだった。


 ジェフリーはドアノブに手をかけ、躊躇なく開けた。その先にある部屋は一体……


「書斎……いや、研究室ですか?」


「ちょっと古びてるみたいだが、人がいた形跡があるね。どうやら先客がいたようだネ」


「「ええーー!?」」


 あからさまに膝を落とす双子。その動作が完璧に一致している様子は、やはり双子なんだと感心する。


「まあまあ、まだ残ってる物もあるみたいだし漁ってみようヨ。狐影が探している物が残ってるといいね」


「……そうですね。文献やら本やらが残ってるみたいですし目的は果たせます。でも、いつ探しものがあるって気づいてたんですか?」


「宝には興味ない様子だったしー?残るは古き文献しか心当たりがなかったからネ」


「それぐらいのヒントで言い当てるなんて、ちょっと人間離れしていますね」


 少し意地悪な言い方だろう。遠回しに気味が悪いと言っているのだから。だが、これは探っているだけに過ぎない。元より、感情が見られない彼を人とは思えなかった。


 だが、ここで予想外な返答が返ってきた。


「狐影には……狐の子には言われたくないね」


 その言葉に息を呑んだ。


「どういう意味ですか?」


「遠回しすぎてわからなかったかネ?マアでも、似た者同士仲良くしていこうじゃないカ」


 似た者同士。

 予想が当たっていれば、同じ人外同士仲良くしようと言われているものだ。


 感情を読み取る狐。感情を抱けないピエロ。

 気味が悪いのはお互い様だった。


「ねえねえ、これなーに?」


「なあなあ、これなーに?」


 双子は奥の壁を指差し、こちらに疑問を投げてくる。


「その壁がどうしたの……石版か、それ?」


 そこに彫られてたのは古代文字。誰も解読できていない謎の文字。だが、今なら読める。


『世界を創造した女神アリアについて記す』


 女神アリアとはすなわち創造神であらせられる

 足は海を泳ぐ魚の足を持ち

 背中には空を飛ぶ羽を持ち

 全てを創る手と知性を持つ

 その女体は誰しもが魅了される美貌であり

 その技能ですべての者に多大なる恩恵を与えん


 我はその女神に手を合わせ、この忌まわしき戦争に

 終止符が打てることを願い続けるであろう。

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