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ゲームは狐と共にあり  作者: フィング
第4章みんな個性豊か
70/132

69 調査

 あんまり気乗りはしない。でも、ログインを一回もしないまま数日が経ってしまった。流石に行動しなければまずいだろう。


 狐白の知らない自分を、ゲームの中で見つけた。これは比喩ではなく事実だ。グランドエデンのはるか昔に何があったのか、白い狐の正体とは何なのか……


 それを知るためにも、グズグズとしながら狐白はゲームを起動した。


 =☆☆=☆☆=☆☆=


 水色の水晶が所々に突き出しており、空飛ぶ小島や渓谷らしき穴が見られた。その中心にそびえる街アルデンはいつ見ても美しかった。


「ファンタジーだな。白が基調となってるこの街に黒い狐は場違いな気がする」


 この漆黒コーデは失敗だったかもしれない。自然と周りから視線が集まってくる。


「早く宿を取って遺跡の調査に行きたい」


「フワフワ〜」


「一応、行き先はある程度決めてるけど」


「モフモフ〜」


「………」


「「狐ちゃん、久しぶりだねー」」


「挨拶前から尻尾触るのやめてくれない?」


「やー」


「むりー」


 同じく黒髪が目立つ双子のノアルとクロムが大きな尻尾に抱きついてくる。否、撫でてくる。


 目立つとは言え、ログインからこうして捕まるまでが異様に早い。モフモフ、またはフワフワセンサーでも付いているのだろうか。真意はわからない。


「狐ちゃん、これからどうするの?」


「宿を取ってから遺跡調査に行く」


「狐ちゃん、仲間はいないの?」


「い……ないね、うん」


「「じゃあ一緒に行くー!」」


「ホント?まあ……ありがとう」


 彼女らも子供だ。一緒に遊びたいというその感情は初々しくて心地よい。別に断る理由もなく、双子の同行を許可した。


 しばらく歩くと、噴水前でとある人集りを見つけた。


「ねえ、狐ちゃん。あれピエロじゃない?」


「ホントだ。てかジェフリーじゃん」


 白黒の衣装を身に着けたカラクリの道化ことジェフリーが、路上で大道芸を披露していた。


 大玉をニ個重ねて乗り、ナイフでジャグリングをしていた。最後に周りの風船をそのナイフで割ると、種類別のカラフルなポーションが飛び出し最後フィナーレを飾る。


「ミナサマ、私めのショーをご覧下さりありがとうございました」


 大道芸を見てたプレーヤー達はそれぞれ投げ銭をし、その場から立ち去って行った。


 その中を逆流するように狐影達は歩み寄って行った。


「さて、後片付けヲ……」


「やっほー、ピエロさん」


「こんちゃー、ピエロさん」


「お久しぶりです、ジェフリー」


「これはこれは、一緒に乗船して以来じゃないですか。私の芸を見てくださったのですか?」


「はい、最後の締めは面白い発想だと思いました」


「そこに着目するとは、いいセンスしてるネー」


 相変わらず感情がこもってないセリフで気持ち悪いが、これでも彼なりの精一杯なのだろう。そう思いたい。


「ねえねえピエロさん、一緒に遺跡調査へ行かない?」


「ねえねえピエロさん、一緒に遺跡探索へ行こうよ」


「お、いい提案だネ。もちろん同行いたしますヨ」


「「やったー」」


 狐影の了承無しに勝手に進んでるが、別に文句はないので口出しはしない。ただ、豪華(ヘンテコ)メンバー揃ったなと思う。


 それでも、快く同行を受け入れてくれるのはこれ以上ない優しさだと思えた。


 =☆☆=☆☆=☆☆=


 四人は街を出てすぐの遺跡に足を運んでいた。

 白い柱と大きな窓、神を連想させる偶像などが置かれており、神殿か教会かを連想させるような場所だった。


 たが、遺跡の種類としてはは小さな部類だろう。中には城のような遺跡も存在するらしい。


「狐ちゃん、ここで何すればいい?」


「ここでどうすればいい」


「文字が書かれてる石碑や書物の確認と、あったら秘密部屋とかも見つけてみたい」


「「秘密部屋ー!?」」


 目をキラキラ輝かせながら双子は計十個の魔法陣を展開した。


「「サモン、フールル・キャット」」


 小人サイズの猫耳人間が魔法陣の数だけ召喚された。

 いうてカワイイ。それを率いる双子もカワイイ。


「フールル達に告ぐ。この遺跡から秘密部屋を見つけるのだ」


「ついでに石碑や書物を集めるのだ」


「「「「うーみゃーー!」」」」


 彼らは小さいながらも働き者で、小さい隙間や高いところまで隅々探してくれた。だが、時間をかけても成果が一切得られない。


「これだけやっても見つからないね」


「書物とか文字とかも無いね」


「やっぱり探索しきってるのかな」


「古い骨董品は全て売られてるらしいヨォー」


 しかし、一体のフールル・キャットが小さな穴の奥で一つの仕掛けを動かした。


 遺跡の中心にある偶像が動き出し、地下へ続く階段が現れた。


「「おおーー!」」


「これまたビックリな仕掛けだネー!」


「まさか本当にあるとは」


 ホント、猫さまさまである。

結局この四人は仲がいい?

次、月

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