61 ソーラと白霊狐
大会3日目。
今日は授業があるため、潔く学校へ登校する。
教室ヘ入ると早速あの三人が現れた。
「狐白ちゃん、調子どう?」
「いじけてないよね?」
「いくら俺が上級者だからといって、今更後悔してるわけないよな?」
「後悔してますよそりゃ。すんごくめんどくさい」
「は?めんどくさい」
この発言に大介、巧弥、煉はキョトンとした顔を見せていた。
「ど、どうせ強がってるのだろう」
「今の総合ポイントは確か、6千ぐらいにだったはず」
「「「は!?」」」
静かな教室に三人の声が響く。
「ちょっとうるさい」
「あ、ああ。すまねえ狐白」
「5千超えだと…」
「ヤバいじゃん」
「まさかそんなに差を縮められてたとは」
「え?」
「もしそれが本当だとしたら、俺と同じレベルって事なのさ。だからちょっと信じられない」
「どうせ、狐白ちゃんのことだから偽ってるだけだろ」
「個人的には、ソーラが5千超えのポイントを得てることに驚いてるのですが」
「いやいや、僕は青空騎士団の団長だぞ。それぐらい当然……」
すると、煉の言葉を遮るように戸が開く。
「おーい、ちょっと早いがホームルーム始めるぞー。みんな席につけー」
「クソ!タイミング悪」
と悪態を付きながらも素直に言うことを聞くのがちょっと面白い。だがら狐白も素直になって、煉を笑った。
=☆☆=☆☆=☆☆=
午後になり多くの生徒が意気揚々よ帰る中、煉は全速力で家へと帰った。
「あの野郎、こちとら5千も行ってないのだぞ」
同じ一万超えなのは確かだが、これほどのリード許してしまったことに怒りを感じていた。
「とにかく今は全力で、ポイントを取るまでだ」
煉はゲームを起動した。
すると周りは途端に静かになる。
ただただ、広いこの家にいるのは彼一人。孤独な時間がゆっくり過ぎていく。
=☆☆=☆☆=☆☆=
一方狐白もゲームを起動していた。
前日と同じ様に、まずはイベントの観戦をしていた。
「今の時間、見知った顔のプレーヤーは見られないな。であればチャンス」
強敵はいない間は絶好の狩りのチャンスとなる。
さっそく白霊狐としてイベントに参戦する。
ついでにライブ配信も、唐突だが開始する
『お、なんか始まってる』
『ふときななったけど、なんで大会での名前も白霊狐なの?もしかして本名だった?』
「それは違います。一応このゲーム公認サポーターになりましたので、そのコネです」
『衝撃の事実!?』
大会直前に、運営からお誘いが来てたので受け入れることにした。そのついでに、運営お願いしたのだ。
コメント欄を騒がせながらも、今試合で最初のキルをとる。
「……よしまずは1人目」
「は、白霊狐が来たぞ」
「ここは協力して倒すぞ」
「束で来ても無駄だよ」
バーチャファイターで鍛えた瞬発力と判断力を発揮し、その場にいる誰の攻撃をかわしながら削り切る。
「ぐわー!」
「クッソ!負けた」
「ぴちゅー!」
「ぴちゅ?」
こうして変な断末魔とともに、プレーヤー達は退場していった。
その後白夜は、フィールドの中心を目指して攻略し始めた。どの道中にはモンスターが配置されており、倒すことができれば経験値が得られる。
それぞれの個体で強さは異なるが、プレーヤーを倒すよりも効率よいレベルアプが見込める。
その代わり数には限りがあるので早いもの勝ちだ。
「今までの戦法ではキルはとれましたが、安定したレベルを得られないので変えました。見どころは試合後半になると思います」
『それはいいけど、モンスター相手でも無双するってどういうことよ?』
「まだ弱い部類ですからね」
『そのピンポイントで弱点をついてクリティカルを出すのは狙ってやってるの?明らかに一目で弱点が分からないはずだが……』
「感に近いところはありますね。なんか、本能的に?弱点がわかるっていうか…」
『なあ、狐の獣人ってこういうものなの?』
『聞いた話によれば、ホムラ様も同じこと言ってたぞ』
『マジかよ~』
「それはそれで、初耳だなー」
なんか思わぬところで情報を得た。
白霊狐や金霊狐は本能的に弱点がわかると。
「でも、そろそろ強いモンスターやプレーヤーと遭遇する頃合いですので…」
急に足を止め、銀霊を出現させる。その表情には緊張が走っていた
『どうしたんだ?誰かいるのか』
『なんか茂みの奥に誰かいる』
目線の先には、白銀の鎧に身を包んだプレーヤーが大型モンスターを倒す様子がうかがえた。そしてそのプレーヤーもまた、こちらの存在に気づいていた様子だった。
「あなたは、白霊狐で間違いありませんね」
「あなたこそ、青空騎士団のソーラではありませんか」
二人の間に不穏な風がゆっくりと吹き込む。
次は月曜日。いつもどおりだけど




