53 笑顔をミセテ
が、頑張って投稿数増やすぞ…(;゜Д゜)ハアハア
「…はっ!ここは何処?私はノアル」
「ノアル!目を覚ましたのね」
「クロム!」
双子はお互い抱きしめ合い無事を確認する。さっきまでの殺意は無に帰っていた。正直ホッとした。
「イヤーよかったよかった。双子が正気に戻って」
「ホントです。船が壊れるかと思いましたよ」
狐影やジェフリーを含めて、船の乗客が騒ぎを聞きつけて集まっていた。
中には文句を言いたげなプレーヤーもいたが、空気を読んで双子の事を見守っていた。
「こんなワンシーンに割って入ったら、俺が悪者みたいになるじゃねえか」
「まあペンよ、ここは落ち着こう。相手は子供だし大目に見るべきだ」
「まあそうか、頭が冷えたよ。殺されなかった分マシと思うしかねーな」
(と言いつつ、内心叱りたくてしょうがないようだがね)
狐影に感情の起伏は隠せない。と、言っても相手は大人だから我慢するのが上手い。
「ねえねえ狐ちゃん、私達に何があったの?」
「教えて教えて」
「覚えてないのか」
「トレントに乗って、狐ちゃんを捕まえたとこまでは覚えているけど」
「そこからどうなったか、モヤモヤして思い出せないの」
(一足先に気絶したノアルはともかく、クロムまでもが覚えてないなんて。暴走してたから?)
ここで本当の事をいえば、また暴走するかもしれない。その恐怖でことだが出てこなかった。
「「ねえねえ教えて」」
「あ、えーっとー……」
「海賊が攻めてきたのヨ。君たちは不意打ちで気絶しちゃったのだヨ」
(((((え?)))))
ジェフリーはクルッと後ろを向き、双子に見えないようコッソリ指を鼻に当てる。
「船は無事だったケド、あいにく海賊を逃してしまってネ。次来たら双子ちゃんも一緒に海賊を倒そうネ」
「わかった、ピエロさん」
「ありがと、ピエロさん」
「……あの、ジェフリーさん。ちょっといいですか」
「ん?どうしたんだい、狐影チャン」
「嘘をついて大丈夫なのですか?」
「嘘も方便ダヨ。そのほうが皆幸せだからネ」
「そういうものですか」
言ってることはとても良い事かもしれないが、全く感情がこもっていない。相変わらず気味が悪いのには変わらなかった。
「サアサア皆の笑顔が絶えぬよう、ワタクシが芸を披露しましょう」
玉に乗り、ナイフを持ってジャグリングを始めた。時には増えたり、膨らんでフワフワ浮いたりと、多彩な芸を披露した。
「今度は双子の子に変身して、三つ子になって見せましょう」
ジェフリーは双子と瓜二つな姿となり、本当に三つ子になってみせた。
「わー凄い」
「わー可愛い」
(可愛いって、自分と変わらない姿だけどね)
これらの芸に皆は笑った。先程までの騒動の事を忘れてしまう程に見入っていた。
「サアサア次のパフォーマンスは……ナンダ?影が」
上空に巨大な船が現れた。今乗っている船よりも一回り大きく、三隻もの海賊船があった。
一隻の船からロープが垂れ、船員らしきプレーヤーたちが降りてきた。
「ようよう、この船は俺らが占領した!」
「物資を全部よこしやがれ!さもないと、船ごと沈没させてやるからな」
レベルの高い海賊数十人と、大砲をかまえたニ隻の船が横に並ぶ。
「わかったわかった、貨物は置いてく。だから船と命はお助けください」
NPCの船長は即降伏した。それもそのはず、この船に対海賊用の大砲が備わってないからだ。
「さあ次はプレーヤーの皆様に聞くぞ。レアなアイテムを献上しない限り生きては返さん。無理な場合、船から降りてもらうからな」
勿論、海賊を蹴散らす選択もある。だが、船を人質に取られてる上に、三隻の船を同時に墜落させれない。
どうするべきか悩んでると、あるアナウンスが聞こえてきた。
『ジェフリーからパーティーチャットの申請が来ました』
申請を了承するとすぐに、ジェフリーの声が頭に流れてきた。
『ワタクシは左翼にいる船を落とすよ』
『『私達は真上の船落とす』』
『あと一人、右翼の船を落としてくれる人はいないかな』
『残る人は、今目の前にいる海賊たちを』
『こてんぱんにしといてね』
『『『『オウッ!』』』』
思ったより皆、やる気満々だった。
『右翼は自分が行きます。あ、一人で大丈夫です』
もちろん、狐影も例外ではなかった。
次は来週の月曜日




