5 ダンジョン散策
最近ゲームしてると「ピエン」て名前の人を見かける。
なぜだろう(;´・ω・)
あれから数日、夏休みの勉強もしつつゲーム内でレベル上げをしていた。
プレイヤー名【白夜】 職業:**** LV:1→16
体力:3→6
筋力:2→4
俊敏:5→10
器用:5→8
魔力:4→6
精神:1→2
装備:頭=白霊狐の面[隠蔽] 体=柔軟な革鎧 足=旅人のズボン
靴=軽い靴 武器:****
アクセサリー:1鑑定のイヤリング 2罠発見の目 3忍者の懐・クナイ 4空白
スキル:なし
レベル及びステータスがそれぞれ上がりつつあるが次第に効率が落ちてきた。
しかしここから先のエリアはシーフ1人では難しい。相応のレベルまで上げる必要がある。
「効率的にレベルを上げるには…協力的な仲間がいるな」
町へ戻り、中央にある掲示板にメッセージを書き込む。
『ダンジョンを共に攻略しませんか?私はシーフなので罠発見のアビリティを持っています。目的はレベル上げなので、ダンジョンから出たアイテムなどはすべてお譲りします。隙があれば援護もします』
『契約1:ドロップアイテムの分配はすべて雇い主の意向に任せる』
『契約2:自分の不手際でダンジョン攻略が失敗したと考えた場合場合、500リルを払う』
『契約3:上記はすべて、ダンジョン攻略中のみ適応する』
掲示板は、プレーヤー同士のコミュニティの場であり、ルールさえ守ればだれだって使える。
『掲示板から、プレーヤー契約が求められてます。了承しますか?』
さっそくお誘いが来た。
正式な契約をここで結ぶことにより、プレーヤーは契約を無視できなくなる。
「あんたが白夜か。俺の名はジャン。よろしく頼む」
「よろしくお願いします」
「今は俺だけだが、今から行くダンジョンの前で仲間が待機している。さっそく行こう!」
力あふれる生き生きとした雰囲気は嫌いではない。チャーム屋にいた店主とは違い、親しみやすいプレーヤーが近くにいると安心する。
=☆☆=☆☆=☆☆=
ダンジョンにはレベルが定められている。
今回挑むダンジョンは罠が多く、それを看破できることからスカウトされたらしい。
「今日一緒に攻略する白夜だ。契約はメッセージで送っとく」
「…読み終わったぞジャン。さっそく中へ行こう」
「「「「おう!」」」」
シーフの白夜、ナイト、魔法使い、剣士ジャンンといった順番でダンジョン内を進む。道中の罠は基本素通りし、それが難しい場合は遠くからクナイで事前に作動させる。
「…!皆さん奥から足音が聞こえます」
「分かるのか?」
「はい。耳はいいので」
これは白霊狐の面の効果だ。狐らしく五感が優れている。
「よし、みんな前に出ろ。モンスターがこの先にいるらしい」
白夜は下がり、他の3人が前に出る。
「行くぞ!スラッシュ…三連斬!」
相手は5体のゴブリン。初めにジャンが切り込む。
1体は討伐され、もう1体は瀕死となる。残りのゴブリンは一斉に飛び掛かるが、全てナイトの男が防ぎそして叫ぶ。
「挑発!」
スキルにより、相手の注目が集まる。
「ファイア・ランス!」
次の瞬間、炎の矢がゴブリンに降り注ぐ。
詠唱が終わるまで2人が時間を稼ぎ、魔法で焼き払うまでの動きがスムーズだ。
しかし…
「残り1体はどこだ!?」
瀕死で隠れたゴブリンが見当たらない。次の瞬間ジャンにめがけてゴブリンが飛び出してきた。
「グギャー!…ギャッ!?」
が、白夜のクナイでとどめを刺される。
「お、ナイスだなお前」
「ありがとうございますジャンさん」
この後も、戦闘などがあったが大きな問題は起きなかった。
一通り探索も終わり、帰る途中に手にしたアイテムなどが分配された
その時からだった、違和感を感じたのは。
「…ん?」
ナイトと魔法使いの2人から喜びや達成感などの感情が見れず、代わりに敵意が感じ取れた。それはおそらくジェンや自分にに向けたものだった。
「ジェンさん」
「なんだ白夜?」
「あの連携から3人は顔見しりだと拝見しますが…」
「いや、2人は昨日会ったばかりさ。でも彼ら自身は元から知り合いらしいぜ」
「そうですか」
「なんか気になることでもあったのか?」
「いえ、特には」
「?」
ジャンは気づいていないが、彼らは少々危ない気がする。
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