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ゲームは狐と共にあり  作者: フィング
第3章ゲームの行く末
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36 苦労の連続

 日が完全に顔を出した頃に町に着いた。すぐさま宿へ向かい、システムウィンドウを開く。運営へバグ報告をするためだ。


「…送信っと。前回よりは気楽だけど罪悪感あるな」


 日常的なバグであるならまだしも、支障をきたす重大なバグを今まで二つも発見してしまったのだ。運営に面倒ごとを押してけてる様で申し訳ない。←正解


「とは言えほっといた方が面倒だししょうがn[ピッロリン]…メールが来たようだ」


『プレーヤーの皆様へ。先ほど重大なシステムの異常が発覚しました。10分後にゲームを一時停止いたします…』


「おっと…」


 心当たりしかない。青ざめながらも潔くログアウトすることにした。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


 予定より早くゲームを終了したせいで、時間を持て余してしまった。ちょうどいいので、今週分の食料品などを買いに向かうことにした。


 最寄りのスーパーに着いた狐白だったが、何故だか違和感を感じた。しかし、その違和感が何なのか検討が付かない。


(気のせいだろうか。ともかく、早いうちに済ませてしまおう)


 必要な商品をかごに入れ、会計へ向かう。その間も立て続けに違和感を感じ取り、だんだん不快に思えてきた。


(早く済ませよう。あのすいてるレジに…いや、あそこだけはだめだな)


 ストレスによって染み出る苛立ちの感情が()()()()()。結局、隣のレジに並ぶ羽目になった。多少待ったが、すぐに順番が回ってきた。


(お支払いを…にしても、隣と違ってこちらは愉楽(ゆらく)な感情を抱いてる。充実してるんだな)


 同じ仕事でも人によっては感じ方は違う。その違いをまじかで感じ取れる狐白にとっては当たり前のはずだったが…。


(いや、おかしい。こうもはっきりと意識してたか?)


 見渡せば多くの人が視界に入り、一人一人違う感情を抱いている。それは、色や大きさ、形、音、肌に触れる感覚といった五感すべてで感じ取れるが、それがはっきりとしすぎてるのだ。


(ここまでくると、明らかな異常だな。なのに何で気づかなかったんだ?)


 疑問を抱きながらも家へ帰るのだった。その道中、前から見知らぬ男性が歩いてきてた。


(緊張と害意の感情を抱いてる?それも自分に)


 ひったくりかはたまた誘拐か、事実は分からないがまともな人ではないのだろう。狐白は並みな動きでスマホを取り出し操作する。そして…


[パッシャ]


 変なシャッター音と共に男性を撮影した。予想外の行動に彼は動揺を隠せないでいた。


「…引き下がるなら今の内ですよ、不審者さん」


「⁉…チッ」


 あからさまな舌打ちと共に男性は一目散に逃げだした。その背が見えなくなると途端に膝を落とす。無理もない、むしろ身近に危険が迫っていた中よく冷静でいられたものだ。


 その後は何事もなく家まで帰れた。


 感情を読み取る異常性はついに日常でも目に見えて感じられるようになった。原因は不明だが、何故かそのヒントは『グランド・エデン』に隠されてる気がする。勿論、確証はない。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


『ほう、お主は感情を読み取れるというのか。そんな人物、今まで1人しかいなかったな』

『そういえば、その者も白い耳と尻尾を持った種族だったな』


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


 これは、ゲーム内で出会ったNPCこと『フェルドラド』の言葉だ。

 ゲーム内で起きたバグの数々、白夜という名の第二の自分、感情を読み取る能力…


「偶然にしては、数が多いな」


 今後に期待と不安を抱きながらも、不審者の写真をどう扱うか悩む狐白だった。



あくまで趣味で書いた凡人作品ですが、面白いなどのコメント・ブックマークは作者のモチベーションを上げます。


投稿日は、毎週土曜朝5時に投稿いたします。楽しみにしててね(*^-^*)

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