16 仲間は守る 例え赤の他人でも
友達に「一気に読み進めたい作品」と言われた。
ヤッター。
ホムラというプレーヤは決勝戦にまで上り詰めた。
そんな彼女の勇姿を間近で見れて良かったと心から思う。
『決勝戦は圧倒的強さを見せつけた、ホムラと最強のプレーヤと呼ばれる女、バイオレットだ!』
バイオレットは女性。全身の装備から髪まで赤く染めた姿は魔女のようで少し不気味に思った。
『一体どんな試合を見せつけるのだろーか!…試合開始!』
「炎雷鋼射!」
「チャージ」
ホムラの炎雷鋼射はバイオレットの謎の球体に吸い込まれる。今まで見たことのないスキルだ。
「ええ!?」
「いでよ、配下たち!」
地面からゴーレムが3体出現する。そいつらは一斉にホムラに襲い掛かる。
ホムラはバックステップをした後、通常の矢を相手に放つ。
「グ、グゴゴゴ…」
途端にゴーレムの動きが鈍くなる。
(ライフ・ザ・ドレインか?でも色が違う)
白夜のスキルと似たアビリティのようだ。
また、矢は刺さったまま残るので継続的に効果が出る。つまり…
「そのゴーレムたちはもう動けないわよ」
「嘘でしょ」
「嘘じゃない」
ホムラの攻撃は続く、だがバイオレットの『チャージ』ですべて吸収されてしまう。
そのため、違う戦法に変えたようだ。
「不可視の術…」
「消えた!いくつ能力隠し持ってんのよ」
少なくとも白夜の持つアビリティの数と同じだろう。
ただし、アーチャー特有のスキルはまだ複数隠してるかもしれない。
「どこに、ぐっ!」
矢を放ち消えるを繰り返すホムラ。バイオレットは矢を防ぐので精一杯。
「ぐぬぬ、ジャンパー!」
バイオレットが高く飛び上がる。彼女には不気味な笑みがともっていた。
「チャージ解放、グラビティ・レーザー」
光線が会場を一周回る。その焼け跡が次々と爆発していく。
その爆破にホムラは巻き込まれていた。
「がは…でも…チャンス」
空中にいる相手を逃すことはなかった。
かろうじて体力は残ってるが、一気にオレンジまで削られている。
「やっぱりチャージが少なかったか」
「くらえ!インフェルノ・ブレーカー!」
「ギャーーーー!!」
チャージでも吸いきれない大技を出し、バイオレットを打ち取った。
『これは、ホムラ選手の大勝利だーー!!』
ホムラはピースしながら駆け回る。その満面の笑みを会場全体が称えた。
『これにて第二回武道大会優勝はホm[ガッシャーン]』
しかし、優勝コールは割れる音と共にかき消される。何もない場所から出てきた黒い影がホムラに襲い掛かる。
「なに!?…ぐあ」
「残念だなお嬢ちゃん。優勝は俺がかっさらって行くぜ」
クマのような毛深い大男が会場に乱入してきた。
『乱入者だー!しかもこのタイミングで、なんてゲスイ!』
「ああ?お前ら運営が認めてる権限だろ。文句を言うな!」
『ッチ!』
実況の音声に舌打ちが入る。おそらく運営の予想外の展開が起きているのだろう。
ホムラは首をつかまれ、もがき苦しみ辛そうだ。
「こ、こんな勝ち方して何が楽しいの!」
「楽しいさ、これが俺のやり方だからな!」
会場からブーイングが飛び交う。そんな中冷静に狐の化け皮を解除する。
「狐など、この俺様にとっては格好の獲物なんだ」
[ヒュッ!]
「よ?」
その手にホムラはいなかった。
「特等席のチケットを持ってるのはあんただけじゃない」
「誰だ!」
「自分は白霊狐。白き狐の亡霊だ!」
白い狐の少女が現れ会場は静まり返る。
ホムラのと対照的な白と水色と銀の着物『宝霊・白狐』を羽織っており、長刀をもっている。
少女はホムラを背に乱入者をにらむ。
「なんだ?その女狐の仲間か?」
「いいや違う、赤の他人だ。だがこれだけは言える。仲間が苦しむ姿をほおっては置けない!」
『まさかの展開。乱入者に立ちはだかるのは白霊狐と名乗る新たな乱入者だ!』
白霊狐こと白夜は思う。この男を許してはならないと。
あくまで趣味で書いた凡人作品ですが、面白いなどのコメント・ブックマークは作者のモチベーションを上げます。
投稿日は、毎週土曜朝5時に投稿いたします。楽しみにしててね(*^-^*)




