13 特注装備はいいですよね
誰かこんな経験はないだろうか…。
持っているゲームが多くて、すべてを遊びつくせないなんてことを…(´-ω-`)
白夜はダンジョンから離れ、グラントスの町に戻るとある建物に寄る。
「すみません、装備の特注を頼んでもいいですか?」
「ああ、かまわんよ。あっちの部屋でデザインを描いてくれ」
いわれるがまま、に絵を描き始める。絵は割とうまいほうだ。
特注品をNPCに頼むときはデザインを要求される。
絵のうまい人しか使えないシステムだが、軽く補正がかかるので書きやすい。
「…こんなもんだろうか」
25分経った頃にはほとんど完成していた。それは白い着物で裾は短くある程度動きやすいデザインで狐の模様がチャームポイントだ。
(お父さんによく絵の描き方を教えてもらってたっけ)
父との思い出に浸りながら細かい修正を入れる。
「すみません、書き終わったので見てください」
「…ふふ、なかなかいい出来じゃねえか。期待どうりの物を作ってやる」
セリフは全部で5段階。
絵の出来栄えでより絵の物と同じに近くなり、より良いものではアビリティが付く。
「あとこれ、売れますか?」
「おお、なかなかいい糸じゃねえか。ぜひここで買い取らせてくれ」
量もそれなりにあった分、馬車代以上の儲けが出た。
「完成は3日後だ。完成したらメッセージを送ってやるからよ」
今更だが、防具職人とは書かれてたが明らかに金属装備専門の様にしか思えない。
ゲーム特有の違和感がここで感じられた。
『ピッロリン』
こちらも違和感しかない着信音が鳴る。
『ダンテ:今ログインしたところだ。今暇してるか?』
「…ああ、ちょうど手が空いたところだ」
=☆☆=☆☆=☆☆=
「よう、前回に引き続きよろしくたのむな」
約束どうり、ダンジョン前で合流した。
今回はダンテさんと2人で攻略する。
「今回は攻略よりも鉱石採取をメインにしたい。採掘は俺が担当するから見張りを頼む?」
「それってシーフの自分にできることなんですか?」
「ああ、モンスターなら受け持つしトラップとかの処理も頼みたい」
「分かりました」
今回入った洞窟に蜘蛛はいない。ただスケルトンというモンスターが出てきた。
「鑑定…あれぐらいなら1人でも戦えますね」
「ほんとか?じゃあ俺は採掘してるからよろしく頼む」
シーフとしてでもある程度戦える相手だ。
しかもアンデット特性のスケルトンに【ライフ・ザ・ドレイン】がとても有効だった。
「こっちは掘り終わったぞ。そっちは…そっちもすでに終わってるか」
この繰り返しで、時間が過ぎた。
「白夜のおかげで沢山とれた。ありがとな」
「いえいえどういたしまして」
町へ戻り、報酬を分配している最中だった。
「分配も任せっきりで、面目ないです」
「ははは、そんなにかしこまらなくってもいいだろ」
「いいえ、ダンテさんは優しい人なので」
「ありがとな。だが、猫を被った悪質なプレーヤもいるから気を付けろよ」
「はい、でも今のダンテさんから悪い感情が湧き出てないので大丈夫そうですね」
「うん?」
「以前パーティーを組んだ仲間がちょうどPKプレーヤの仲間で…やはり1度中身を読み取ってからの方が安心ですね」
「あーちょっと待て。白夜は相手の表情とかで気持ちを読み取れんのか?」
「え?表情じゃわかりずらいですよ。そんなことしなくても分かるじゃないですか」
「…なあ白夜。人って生き物は感情を読み取ることはできないんだぜ」
「え?…あれ」
「それを感じ取れるお前ってちょっと変だぞ」
もう、何も聞こえなかった。ただただ昔の声が脳裏を横切る。
それは、真っ黒でトラウマな記憶…
『お前は普通じゃない。気味悪いんだよ』
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