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整備店にて

 父親のミニバンがパンクした。

今朝方エンジンを掛けた所妙な異音がしたらしく、近くのコンビニに車を止めてタイヤを確認すると左後部のタイヤがべこべこにパンクしていたという。


 エンジン駆動のような鈍い音がウォンウォン響いている。

 寒空の下、「激安!タイヤ交換!」とネオン看板が煌々光る店に男達の姿はあった。三十分も早くきてしまったが先客の修理が早く終了したとの事で、俺は待合室で暇を潰していた。

 六畳ほどの狭い空間。壁や天井はコンクリート風のウォールペーパーで敷き詰められ、床は真っ赤に染め上げられている。その光景は中華料理店にしか見えない。というか、学校で使われるような低い木製机や椅子も備え付けられているので一層ちゅうか系にしか見えない。

 隅にはステンレス製のシェルフが置かれており、上から漫画本や雑誌、それに最下部には扇風機なんて季節感がまるで無いものまで置かれている。

 席に着いて数十分。

 壁越しにかけっぱなしのラジオやドリルの駆動音が振動とともに鈍く聞こえてくる。

 目先の小窓をちらと見れば、仕事場の天井近くに付けられた神棚が平和という日常を実感させた。

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