表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
犬鬼人随想録 ~蒼き牡丹外伝~  作者: 皆麻 兎
随想録その弐~犬飼現八~
6/21

プロローグ2

第2章は犬飼現八の物語です。

 何を好き好んで、このような風体をしておるのだろう?

その娘に初めて会うた時、某がまず考えたのがそれだ。全体が紺色に近い色合いで、裾や至る所に白い刺繍が盛り込まれた着物を身に着けてはいたが、その娘は女子。女子なのに何故、我ら武士が着るような着物を身にまとっていたのかが不思議であった。


その者の名は三木狭子。行徳の古那屋という宿で出逢った際、「先の世から来た」と申していたが、かなり胡散臭い気がしてならない。おかしな言葉づかいをし、女子らしからぬ行動をする娘―――――――――――――――女子嫌いの某にとって、始めは共に歩く事すら嫌に思っていた。

しかし、己が伏姫なる里見家の者に生み出された八犬士の一人と知らされた時、某の周囲は何もかもが大きく変化を見せる事になる。

某の頬にあるものと同じ牡丹の痣頬を持ち、犬の姓を名乗る者達。とりわけ武蔵国・大塚村が出の犬士・犬塚信乃戌孝いぬづかしのもりたかなる者とは、後に長きに渡る“好敵”と相成る事となる。


犬士を探す旅のさ中、某の中に眠っていた素質の目覚めと共に始まる、人外なる者との戦い。淡き恋心、葛藤、戦――――――――――多くの事象を経て、女嫌いだった某も妻をめとる事と相成る。

これは、天涯孤独の某を変えた、犬士と“先の世から来た姫”と共に旅した頃の出来事を記録した犬飼現八信道いぬかいげんぱちのぶみちたる某の物語であった―――――――――――――


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ