五話・漲る俺と親近感
今回から長めの文を書けるようにがんばりたいです。
色々変えました、落ち着かない性格で申し訳ない
勇者マルチが来て二日、色々あって忘れてたけど明日学校だ……
課題は後一つの半分までやってたが忘れるところだった。
「漫画と言う物を読ませて欲しいのですが……」
「そこの本棚から好きなの取って行っていいよ……」
本当はお勧めの漫画を教えてあげたい所だがさっさと課題を終わらせねばならないので、終わるまでは構ってられない。
半分されど半分
終わりに近づけば近づくほど力が出ない俺はなかなか終わらせられないでいた。
原因はそれだけではない、マルチが持ち前の綺麗な声で漫画を音読していて集中できなかった。内容がもっとまともだったら良かったんだけど……
「クリリンのことかーーーっ!!!」
ぶっ
「マルチお願いだから静かにして」
「すいません、熱くなってしまって」
ようやく俺はまた課題に取り掛かった。
―三十分後
「あ~やっと終わった~」
俺は疲れた体を伸びをしてほぐした。
課題が終わると無性に嬉しくなって遊びたくならないだろうか?俺はなる、一時期のテンションに身を任せ何でもやりたくなる。
「ではこれをやってみてください!」
心を読んだのか、はたまた課題が終わったから来たのか分からないが、わくわくと顔見れば分かるようなテンションでとある漫画本のページの中のコマを指差し見せてきた。
「どれどれ……」
まさかのかめはめ波!いやなんとなく分かってたけどね。
「いやこれは無理だろう」
「そんなに“気”が有るのにですか?」
はい?何て言いました?
「ですから、そんなに“気”が有るのにですか?と……」
「よく見てよ、何も出てないでしょ?」
「バリバリ出てます。他の人とは比べ物にならないぐらい出ています。何ならこれをやってみてください、きっと出来る筈です」
嫌だ嫌だと断るがマルチは依然諦めないし、元勇者様が“気”があるって言ったらちょっとはやってみてもいいかなって思ったりしなかったり。
「はぁ、分かったやる」
「ホントですか!?」
「その代わり出来なかったらマルチもやれよ」
「私には“気”は無いん「無くても!」……分かりました」
よし、まずマルチから少し離れる、その後精神を落ち着かせる。出来なかったときの虚しさ、出来たときんの興奮それを思うと心臓の鼓動が早くなる。
行くぞっ!!
両手首を合わせて手を開いて、体の前方に構える「か」
腰付近に手を持っていきながら「め」
「は……め……」気?を溜めながら(気張る)両手を完全に後ろに持っていく
開けてあった窓に向かって放つ!
「はーーーーーーーー!!」
「…………」
「……ぷっ」
恥ずかしっ!
結果、空気を勢いよく振り切った俺の腕からは何も出なかった。それどころかマルチに笑われてしまったし、結果を分かっていても羞恥心でいっぱいだった。
「次はマルチの番ね」
「いいですとも」
マルチも構える。
「……か」
「もっと大きな声で」
「め……は……め……」
「声でてないよ~」
「はぁー」
「俺の気持ち分かったよね?」
マルチはやる前こそ意気込んでたが、いざやるとなると小声で、顔も進んでいくごとにどんどん赤くなっていっていた。
「はい、これはなんていうか刺さりますね……心に」
「分かればよろしい」
「あ、分かれば……で思い出しましたが、やっぱり流兎は“気”が無いのでは無くて栓……みたいな物が“気”でしてあって、出てこれないみたいなんです」
なんですと!?
「よろしければ私の魔法で取ってみますけど?」
マルチの取る方法とは一応治療魔法の一種で、魔法球を生成し体内などの手の届かない場所にある病原体なんかに送り病原体と同化した後、転移の応用で取り出したり、ガラス細工の加工に使用されたり……何時もは喉に刺さった魚の小骨の除去などに使っているらしい。
勿論俺の答えは……
「お願いします♪」
「了解しました♪」
さっきのかめはめ波をやったときから、俺もマルチもテンションが以上であった。
「それでは……《救球》!」
魔法陣が展開され、黄色い魔力の球が俺の体へ向かってくる。
心臓の前で止まった握りこぶし大それは、十秒後“栓”を吸収したのだろう、大きさが五倍近くに膨れ上がった。
“栓”とやらが外れた俺は……
「みwなwぎwってwきwたwww」
これが“気”というやつなんだろう、色は薄い青色、つまり空色?水色?的な色で、力があふれ出すってゆうか、眠ってた力が覚醒したってゆうか、感覚的に風呂から出たときのような清清しさ。
「うまくいったようですね……わくわく」
ナニカやらせるつもりであるな!この娘っ子!
「かめはめ波に~念能力に~私が考えたのもやって欲しいですね~」
「よし、夜公園に行くぞ!夕方までは人が多いから!」
あ~楽しくなってきた~
「技の前に気のコントロールからだからな!」
「分かってますよ♪私も始めて魔法が使えたときは言葉で伝えられないほど嬉しかったのをおぼえています」
なんかマルチに親近感が沸いてきた。
これからもうまくやっていけそうだ、と俺は喜びの傍らでそんなことを思っていた
間違っている文法や誤字がありましたら
どうぞ指摘してやってください。