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娯楽施設

 娯楽施設と言っても何があるのだろう。そんな疑問を持ちながら遠くに見える建物を見ながら考える。


「ここが娯楽施設です!」


 娯楽施設と言っているからなんとなく想像していたが単なるショッピングモール。

 すこし期待はずれだったな。


「君。名前…悠真くんだっけ」

「そうですけど…。人の名前覚えるのは苦手なので、名前を聞かせてほしいです」


 突然横から知らない人に話しかけられた。ピンクの髪に俺よりすこし身長が低いくらいの女子だ。といっても恐らくクラスメイトなんだろうが、如何せん呆けていたため名前を覚えていない。


「あはは。私も人の名前を覚えるのはそこまで得意じゃないんだ。って私の名前だっけ、天野葵だよ!覚えた?これからよろしくね!あと敬語はいらないよ!」

「分かりました…じゃなくて分かった。天野葵って言うんだなこれからよろしく」

「みんな葵って呼んでるから悠真君もこれからそう呼んでね」

「ああ。ところでなんで話しかけてきたんだ?」


 葵に驚かされたことは二つある。まず一つはコミュニケーション能力の高さだ。先ほど初めて教室に入ったときに友達を作ってる人がいたが、葵もそのひとりなんだろう。そしてもう一つが距離の詰め方だ。お互いに名前を呼びあい、簡単にパーソナルスペースに入ってこれることだ。


「そのことなんだけどね。なんだか悠真君が、『期待外れ』みたいな顔してたからどうしたんだろうなって」

「……………」


 顔には出てないだろうが、驚いた。多分だが俺はそこまで顔に出していなかったはず。だけれど些細な変化に気づいて声をかけて来るとは。


「この対戦争学園は国が金を沢山掛けて、運営しているだろう?それに比べて思ったよりもモールが大きくないなと思ってな」

「そういうこと!確かに考えてみたらそうだね。ほかの施設に比べたらそこまで大きくないよね。けど、一般的なショッピングモールの三倍くらいはない?でもね先生が説明し忘れていたけど学生と教師はここのモール内の商品が無料なんだよ!すごいよね。あ!もちろん無料だからと言ってとりすぎたりとかは行けないらしいよ!」

「ちょっとほかの施設で感覚が麻痺してるみたいだ。というかその話を聞いてる限り確かにすごいなモールにお金をかけているのではなく生徒にお金をかけているようなものか」

「でしょでしょ!その気持ち分かるよ。」

「お互い様だな」


 ひとしきり葵と会話すると「今日はここまで!。じゃあここからは自由時間だよ!寮に行って休むもよし買い物するのもよし!」と聞こえてきたため。他の遊びに行く集団とは真逆の訓練施設へ足を向ける。


「あれ?悠真君はショッピングモールに行かないの?」

「ちょっと訓練施設が気になってな。せっかくだし人が少なそうな今行ってみようかと思ったんだ」

「悠真君って戦いが好きなの?」

「いや。そういうわけではない。むしろあまり好きではないな」

「へー、意外だね。それじゃ!またね」

「またな」


 もう一度葵との会話を済ませると、訓練施設へと足を歩かす。


「……………」


 エントランスから訓練施設に入ると一番、二番、の様に部屋番号がある。それと訓練が終わった後のシャワー室?っぽいのもある。


「思ったより人が多いな」


 そうなのだ。思ったよりも人が多い。ってきりみんな疲れているだろうから、寮かモールでリラックスしているかと思っていたが、人が多い。いや…別クラスもいるのか?通り道では先ほど見なかった顔がいくつかある。


「おっと。ごめん」


 すこしよそ見をしていたら人とぶつかった。気を付けなくては。取り敢えず空いてる部屋でもさが――


「あ?おい待てよ」


 ――すことは出来なさそうです。

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