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作詞集  作者: 九条明日香
55/57

テクノポラリズム

今年の9月はなんだか

夜の尾を引いているせいか

これまでの秋よりも

少しだけ暑い気がする


それなのにどうしてか

去年の冬を忘れた人達は

猛暑に嫌気が刺して早くも

次の季節を眺めている


知らない内にやらなくなった

線香花火を持ち出してみた

独りきりの夜12時半

落ちてゆく雫に想い馳せ


風が強くなって瞬いた光

すぐに落ちて消えてしまった

声にならない叫び声とか

全て出せてしまえたらいいのに


数年前の今日はどうかな

何か変わった事でもあったのかな

少し気になって考えても

どうせ思い出せないや辞めてしまおう


ふとした時に匂ってた

金木犀の花の香りが

過去の記憶の引き出し

開けてすぐ僕に突き付けた


風が強くなって流れる匂い

すぐにどこかへ消えてしまった

涙に変わらない哀愁とか

全て強がって覚えたのにね


なにかの本で読んだ言葉は

どこかで使われたことはあったかな

屁理屈ばかりで詰まらないな

味気ない言葉じゃ変わりはしないな


風が強くなって思い出す日は

何事も無いただのあの日で

それなのに記憶に残ってるのは

どうしてか答えが出なかった

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