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作詞集  作者: 九条明日香
44/57

紫色の不思議な時間

暑い夕焼けを駆けて

バッドとボールを肩に

長い川の途中で小さな橋を渡った

街の時計は5時半

チャイムが響く夜に向かう

何気ないはずの帰り道


どこかでヒグラシが鳴いて僕を誘うように

もう一度あの頃に行けるのなら声のする方へ行くさ


今日は帰り道の神社が

少し紫がかって

古本屋の看板までも

暖かく染まっている

早く家に帰って

6時のテレビに間に合うように

駆け出した随分前の話


静けさに迷った僕は

キャップを被り直して

何度も歌った歌詞を再び口ずさんで

自転車に抜かされて

一人ぼっちの僕はなんとも

言えない寂しさに包まれて


青い夏の葉が暗くてよく見えない

早く灯りの下へ行きたくて駆け出したんだ


石ころも蹴飛ばして

少し転びかけたけど

両手を広げた僕は

暖かく染まっていく

今日の晩ご飯は

好きな物ばかりがいいなぁとか

くだらない事ばかり


もう少しこのまま楽しさと寂しさが渦巻いた

不思議な時間で過ごしていたいよ

この先もずっと今のまま過ごせたなら

僕はどんな大人に変わっていくんだろう


まだ世界は狭いままで

知らない事ばかり

日々を過ごすだけで

この街も広くなってく

いつか空を飛んでいる

飛行機で旅をしたりしたいなぁ

そんな事思っていた子供の頃

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