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暗がりの中で
今日は朝から天気が悪い
気分も乗らなくて
どんな事も自信が無くて
ちょっと嫌になる
肝心な事忘れて
僕はまた歩いて
躓いて転んで
そんな事どうでも良くて
僕は何度でも歩き出す
ぬかるんだ夜道を歩んでみて
滑らせた足を綺麗にしてみて
もう一度転んでも諦めない
負けたくはないからさ
降ってた涙やっと止んで
頭痛も治って
変な心も落ち着いてきて
ちょっと風に乗ってみる
肝心な事見つけて
光に透かしてみせて
立ち上がって前向いて
そんなに気にもしてなくて
僕はなんとなく歩き出す
水たまりの上わざと歩き
靴に沁み込んだ水を嫌って
それでも僕は進み続ける
負けたくはないからさ
しばらくすれば見えてくる
景色も少し変わってきて
僕は気付かされるだろう
涙が枯れた理由に
ぬかるんだ夜道が明るく見えて
街灯の白熱球が暖かくなる
コンビニのモスキートが心地よくて
夕方チャイムの余韻が残る
ぬかるんだ夜道を通り過ぎたら
まっすぐ進んでうちへ帰ろう
それまでしばらく歩き続けて
雲だらけの夜空を見上げた




