一夜の恋物語
ねぇキレイなお嬢さん
僕と一緒に旅に出ませんか
あの空に見える星を追いかけてみませんか
ダメよ私この国から出てはいけない決まりなの
見知らぬ旅人に連れされれば国中が騒ぎになるわ
だけど僕は君にちょっと恋をしてしまったみたいだ
そうだ今日は夜が明けるまで2人で踊ってみませんか
太陽の様なあなたと月の様に踊る僕が
合わさり交わり輝けばどれほど美しいのでしょう
耳澄ませば聞こえてくる
リズムに体を預けて
手を繋いでほら踏み出して
少し忘れて踊っていましょう
どうしてかしら私何故か
少しあなたの横顔に惚れて
一緒に外の世界を
見に行きたくなってしまった
ねぇ聞いてよ旅人さん
もしも私が自由になれば
あの空に見える星まで行って口付けをくれませんか
勿論です、私はそれまで待ち続けているでしょう
お嬢さんがその気になるまでここにずっといますから
今日は少しこの星の波の様子がおかしいみたい
月のあなたの心が揺れ動いているからじゃないの
分かりやすいわねあなたすごく
可愛らしい所もあるのね目を見るほど惚れてしまうダメなのに
耳澄ませば聞こえてくる
響いてる鼓動に恋をして
手を繋いで体寄せたら
全部忘れて踊っていたいの
どうしてだろう僕は何故か
無邪気な笑顔に惚れて
一生僕のものに
してみたくなってしまった
手を伸ばしても足踏み出しても
届かないなんてずっと分かってて
それでもそれを信じたくなくて
こんなに悲しいならいっそ出会いたくはなかった
別れと言うのは好きじゃないけど
必ず訪れる虚しいもので
それでもそれを信じたくなくて
気付けば私檻を飛び出していた…あなたに会いに
耳澄ませば聞こえてくる
足音に気付いて振り向いて
向かってくる君を見つけ
話したくなくて抱きしめていた
きっとそのうち迎えが来るでしょう
それまで少しの間だけ
一緒に外の世界で
最後の夜を過ごしましょう




