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あの夏の1ページ
風が風鈴を揺らして
光は私を照らす
セミの声が呼ぶ思い出は
入道雲に託して
そこから突き抜ける飛行機で
私を連れて行って欲しい
溶けたアイスが手に落ちる
あなたの笑った涙みたいに
線香花火が落ちたその夜は
星が煌めいた1ページ
物語を読み進めるように
この想いも叶って欲しい
2人横顔を見つめて
少し恥ずかしく笑った
鈴虫が鳴いている夜は
帰り道の約束
そこから見える天の川は
私達のスポットライトね
テトラポットが波の音消す
聞こえない好きの言葉のように
線香花火が落ちたその夜は
君が夏めいた2ページ目
物語が浮かんでるように
この気持ちも分かって欲しい
暗さで見えない廊下の先
今なら月明かりで見えてくる
眩しいくらいのその笑顔は
私の全てを奪い去ったようね
線香花火が落ちたその夜は
私が好きになった最終話
物語を読み進めるうちに
この想いが叶ったみたい
これからもずっとそばに居て




