月と海の妖精2
作ってみたよ!アコースティックギター!
何故かなかったんだよね、アコギ。
バイオリンやフルート、トランペットなんかはあったのに。
どっかで失伝したのか?
弾き語りしてみよーって思ったら、メロディはなんとなく鼻歌程度は思い出せるのに歌詞は全く思い出せなかった。
著作権?著作権なの?
歌詞ってどんなだっけ?
会いたいな 会いたいな
会いに行っちゃダメかな
空飛んだらすぐなのに
ボードに乗って 君の前まで行ったら 驚いてくれるかな
お天気雨が通り過ぎて 虹の橋
虹の麓にはお城があって 君がいるんだろう
今の心情をちょっと詩的にしたけど、これただの事実の羅列だな?歌詞って難しい。
よし。このアコースティックギターでトルベール様に弾き語りしてもらおう!
「トルベール様、ちょっとこの楽器弾いてみてください」
「えー、僕にできるかなー?」
ちょっと教えただけで弾けました。
月を目指して歩いた
いつか 海の側の街に辿り着く
静かな夜だった
ゆらゆらゆらゆら 波が煌く
月の橋を渡ったら 明日になるのかな
チャプチャプ 波が寄せる
更に、歌声まじ天使。いや、妖精?
魅了かかってないのが不思議なのだが。
セイレーンの先祖返りって言われても信じるぞ?
月と海の妖精に会えたら、絶対に歌ってもらおう。
「感動しました」
「音楽で生きるべき」
「惚れそう」
「音楽の申し子とはお前のことだったのか」
アッシュフォードの教育だと、音楽の授業はほとんどないんだよね。芸術教育の一環で音楽鑑賞があるくらい。
楽器演奏の授業があったらトルベール様の才能はすぐにわかっただろうにね。残念。
種族特性で絶対音感とかありそう!羨ましい!
「えへへ。楽器って初めて触ったけど楽しいねー」
「他の楽器もできたら持ってきます」
作れるだけ楽器を作ろう。
パイプオルガンとか弾かせたらヤバそうだ。
この天才に投資しよう!
「お父様、楽器作ってもいいですか?」
「は?」
「月と海の妖精の先祖返りの方が学園に居たのです。歌と演奏が素晴らしいのです」
「…それで?」
「新しい楽器を演奏して貰ったら売れそう」
「イザベラ!」
「何より演奏してるのを聴きたい」
「…検討する」
ローランド家では、流石に楽器の生産は難しかったので、トルベール家に設計図を売る事になりました。
トルベール家は、次男の為に“音楽祭”を領地のお祭りにして、楽器を作る村を興した。
しかも、宰相閣下にその話をしたら、他国の要人を招いた演奏会が催され、トルベール様が演奏することに。
新しい楽器は瞬く間に輸出されることになり、トルベール家は有名な楽器の産地になりました!




