クリス様と社交デビュー
入学前に、クリス様と社交デビューだぜ!
婚約式や婚約のお披露目パーティーは、この国ではわざわざしない。
まあ、何というか、死亡率高いからね。
情報解禁が許可されたので、知り合いの貴族には婚約しました!と手紙で報告。
お城で知り合った人とか、あっちこっちばら撒いてやったぜ!
そしたら、解禁されたならおいでよ〜って、お義父様とお義母様にサフォーク家のガーデンパーティーに招待されちゃった☆
クリス様に婚約者だって紹介して貰えるの楽しみ過ぎて寝れない!
寝れないから、うつらうつら考える。
我が国の夜会は、男性はカッチリした立て襟の軍服風のロングジャケットが正装。お父様のを見た限り、刺繍とかでかなり華やかな感じではある。
他国よりもダンジョンが多いし、戦えない領主はまず居ないので、この正装は、まあ納得。
そして、女性の正装ドレスは、二の腕とデコルテを出してはいけないらしい。
ドレスに、ボレロやケープを合わせるのが一般的。
後、ピンヒールはない。アンクルブーツみたいなデザインで、踵も安定してる。
なんというか、緊急事態にはこれで戦うぜ!って男女共に感じるデザイン。
だって女性のドレスは、ボレロやケープを脱いだらラウンドネックやボートネックのノースリーブになっていて、肩の動きを阻害しない。
見せちゃいけないのに何故なの!?
男性も前世のダンスシューズみたいな靴じゃなくて、革製のコンバットブーツみたいなのや、チェルシーブーツみたいなタイプの靴だし。
夜会は武器持ち込めないから靴に鉄板入れたんだ!って言われても信じる。
なんか、思ってたよりも、アッシュフォードは脳筋国家なのかもしれない。
後、夜会は王家主催のしかほぼ無い。
夜会イコール外交みたいな感じで、他国の使者を招いて年二回程、王家主催の夜会があるくらい。
それも夜会と言いつつ、商談のアポ取るの面倒くさいし、必要なら夜会の最中に休憩室で皆ドンドン話し合おうぜ!みたいな理由らしい。
それでいいの?と思いきや、皆付き人に貿易担当連れてきてるから、何度もやり取りしないで済むと他国からは好評だった。解せぬ。
他国では、夜会とか仮面舞踏会を頻繁にやるところもあるらしいけど、風紀が乱れて大変みたい。
健全な休憩室の使い方をするアッシュフォードは、このままでいいのかもしれない…
貴族家が主催するのは、女性だけならお茶会、男女共にならガーデンパーティー。
だから、お屋敷の庭はどこも綺麗。
男性だけの催しは飲み会って感じで、個室のあるレストランや別荘でやる。堅苦しいのは嫌いらしい。ここでも脳筋臭が…
ガーデンパーティーは、男性はタキシードのような燕尾服のような衣装が主流で、色も柄も結構自由。
だから、シャルワニ風とかチョハ風の男性衣装を作ってクリス様に贈って着せてみた!カッコイイ!
ドレスも正装よりかなり自由。なかでも、デコルテを隠すデザインのチャイナ風とかアオザイ風、着物風はウケがよろしい。
お母様にプレゼントしたら褒められたよ!
ハートカットネックはダメだった。谷間が見えるデザインは正気を疑われるレベル。セクシー路線はマーメイドラインが限界かな?
後、アッシュフォード王国はちょっと独特な貴族社会だった。
建国時は、王家と一種類の爵位しかなかったらしい。
今の伯爵以上の家ね。
子爵位と男爵位は、領地経営を手伝っていた兄弟や代官の家が元になっている。
だから、子爵男爵は本家と言われる伯爵以上の領地内にいる人達だ。
まあ、領地広いからね〜
地球で言うと、伯爵以上が州知事で、子爵男爵が市長みたいな?
ローランド侯爵家も9つの子爵男爵を抱えてる。
何が言いたいかと言うと、他国と比べると、アッシュフォードの上位貴族と下位貴族は、明確に存在が違うのだ。
王家の臣下は伯爵以上、子爵男爵は本家の臣下といえる。
だからか、王家主催の夜会も伯爵以上しか呼ばれない。
子爵男爵の子女が、王家や他家の上位貴族の人を見るのは、下手すると王立学園のデビュタントを兼ねた卒業パーティーの夜会しかない人もいるらしい。
ちょくちょく王族に会ってる私には信じられないよ!
明日行くのは、サフォーク家の身内ばかりのガーデンパーティー。
いつか主催者側になると思うと、ちょっと緊張…
何も問題が起こらないといいな!




