めんごめんごー!
「討伐完了だ」
「はやすぎじゃね…?」
ギルドマスターめっちゃ混乱しとる。
めんごめんごー!
「国に報告走らせたばかりなんだが…?」
「討伐完了だ」
大事なことだから、2回言いました。
「…いや、うん、わかった」
ホント、すまん。そんなに混乱すると思わなかったんや。
熊が慣れてただけか。
今度、熊には何か差し入れしよう。そうしよう!
ギルドマスターは混乱したまま部屋の外に出て行った。
報告聞くの忘れてますが。いいのか?
しばらくすると、外のあちこちで歓声が上がり、廊下はドタバタとうるさくなった。
皆さん混乱していらっしゃる。
いいよ、いいよ。放置してくれて。
軽食でも食べて待ってるよ。
2時間は経過した頃、バンッとギルドマスターの部屋のドアが開かれた。
正気に戻ったギルドマスターが、騎士を連れて戻ってきたらしい。
「お前、寛ぎ過ぎじゃね…?」
流石にソファに寝っ転がって本読んでたのはマズかったか…
だって、暇だったんだもの。
一応、最近ハマってるレース編みは自重したんだよ?
黒の殲滅者がレース編みはダメかなって。
「まあ、いい。待たせたな。騎士団長が来てくれたから、リヴァイアサンの受け渡しと報告を頼む」
「了解」
騎士団長は国保有の大容量マジックバッグを持ってきてたので、私は予め移しておいたマジックバッグからリヴァイアサンを移動させる。
スキルのアイテムボックスは秘密だからね!
マジックバッグからマジックバッグに移す時、開口部同士を向き合わせるんだけど、移動のエフェクト?が面白い。
リヴァイアサンの体長が長いからなのか、時間が長い。グングン入りよる。
「リヴァイアサン5匹、確かに受け取った」
受領書と依頼書にサインを貰って終了。
「そういえば、リヴァイアサンは他にもいたのか?」
「いたぞ。討伐したリヴァイアサンは全部で11匹だ」
「「 は? 」」
ギルドマスターと騎士団長は同じ様なマヌケ顔になった。
嘘っぽく聞こえるだろうけど、嘘じゃないよ?
「リヴァイアサンは、バロウスホエールに追われてたみたいだ。一緒に討伐しといたぞ」
「バロウスホエールとは…?」
「あれが11匹もいたのかよ…」
魔族のことはあんまり公開しちゃダメだったハズ。
となると、他大陸のこともダメか。
説明、面倒くさいな。
「バロウスホエールは近海では滅多に出ない魔物だな。全長60メートル前後、サメのような鋭い歯でむしゃむしゃリヴァイアサンを食べるようなヤツだ」
「むしゃむしゃ…?」
「大物食いだから人族は狙われないだろうが、今回みたいに近海に大物の魔物が複数出た時は注意した方がいいな」
「そんなヤバイ魔物がいるのか…」
「まあ、滅多にでないぞ?餌認定されたリヴァイアサンがたまたまここまで逃げて来なければ、一生お目にかからなかったはずだ」
「はあ、まさに災害か」
「魔物災害ナメてたなぁ。海沿いのギルドじゃなくてももっと情報集めとくんだった」
いや〜、私じゃないと情報ないかも?
図鑑じゃなくてもいいなら、知識書庫から引っ張ってこれるこの大陸にいない魔物の情報だけの本でも作ろうかな。
そして、各国の王家にだけ配るとかしよう。
この大陸でも、本来は生息していないはぐれリヴァイアサンの討伐はたまにあるみたいだし、無駄にはならないハズ。
さてさて、下手に情報を漏らさないようにさっさと帰りますかね!
「私のリヴァイアサンは当分売りに出さないつもりだ。沢山儲けて、早く復興してやってくれ」
「む、気遣い感謝する」
「マイクにも連絡するが、今回は本当に助かった。ありがとう」
「ああ、また依頼があったらアッシュフォード王国ローランドのギルドに連絡してくれ。私はあちこち行ってるが、あそこのギルドマスターとは連絡とれるようにしてあるから」
熊の通信魔導具の取り上げはやめとこう。
緊急依頼は仕方ない。人助けに否やはないしな!
さあ、クリス様の元に帰るぞー!




