帰国したのに
お久しぶりです!生きてます!
帰国して、宰相閣下に報告してたら“黒の殲滅者ミシェル”宛に緊急連絡が。
ギルドマスターの熊に通信魔導具渡したの失敗したかな?
タイミング悪過ぎる〜
呼び出しの際に、一々領主邸まで手紙持って走らされる冒険者が不憫で渡しちゃったんだよね。
お屋敷から私に連絡するなら熊から直接でもいいかと思って。
「すまん、南のルルナ国の近海でリヴァイアサンの群れが出た。一匹だと思って、地元のAランクパーティー3組が挑んで壊滅した。既に漁村と港町が複数消えたらしい」
は?マジか。
それは緊急事態だわ。
「ルルナ国にいるSランク冒険者をあたったが、ダンジョンアタック中で連絡がつかない。近隣の国で、確実に連絡がとれてすぐ向かえる上に、海上戦ができるのはお前さんだけだ。行ってくれるか?」
「了解」
うーん、内陸のアッシュフォード王国には被害はないだろうけど、宰相閣下に報告しといた方がいいかな?
「ルルナ国でリヴァイアサンが複数出て、かなりの被害が出たようです。討伐依頼がきたので今から向かいます。報告は後日でよろしいですか?」
「何!?リヴァイアサンなんて前に出たのは二百年前くらいだろう!?すぐに行ってやってくれ。紹介状は必要か?」
流石、宰相閣下は話が早い。でも、混乱してますね。
冒険者として行くから紹介状はいらないよ?
王宮に行くわけじゃないからね?
「黒の殲滅者で向かうので大丈夫です。あ、空飛んで行ってもいいですかね?」
「ハァア??」
あ、やべ。コレ、まだ報告してねーや。
ボードは小回りきくけど長時間はダルいって気づいて、別の空飛ぶ魔導具作ったんだよね。
もちろん、クリス様とタンデムする為に二人乗り用さッ☆
前面がつるんと丸いフォルムで、ゆったりタンデムシート付きのエアバイク。
メタリックカラーなエアバイクのイメージは、ド○ゴンボールね!変形はしないよ!武器も積んでないよ!
「空飛ぶ魔導具作りました!」
「いや、うん、待て。待て待て。今は詳しく聞かない。だから、私は知らない。いいな?」
あ、はい。宰相閣下キャパオーバーですね。
お父様から報告してもらおう!って、ボードもお父様に言ってない気がする…もしかして…怒られるやつ?
ま、まあ、今は忘れよう!
「認識阻害しときます」
「うむ、そうしてくれ」
「クリス様、行ってきますね」
「うん、気をつけてね。海上戦は、私だと役に立たないから待ってるね」
はああぁーー
クリス様の寂しそうな顔、たまらん。
思わずギュッと抱きしめちゃったよね!
キュンキュンさせて行かせない気か!?
まあ、すぐ行きますよ?人命かかってますからね。
転移で国境付近の領まで行って、黒の殲滅者の格好でルルナ国に入ったらエアバイクでGo!
対策支部になってる、無事だった冒険者ギルドに向かった。
空から見た海側の景色は、“悲惨”の一言。
陸だったはずの土地は水没していて、村や町があったとは思えない。
水の中にぽつぽつと生えてる木はあるが、水底に倒れてる方が多い。それでも少ないけど。
かなりの大波が陸を抉っていったのだろう。
未だにリヴァイアサンが暴れているのか、対策支部のある街付近まで波が押し寄せている。
………コレ、地形変わっちゃってね?




