またまた出張5
「でっか…」
「これがボスモンスターかなぁ…」
結界魔法と範囲魔法連発のゴリ押しで森の奥に進んだ。
小山が見えていたので、とりあえず小山を目指して真っ直ぐ進んで来たのだけど、小山は見上げるほど大きな魔物でした。
“ソルトデスタートル”
はへーしかし、でっかいなあ~。1kmはなさそうだけど。
甲羅の防御力はすごいみたいだね。ガッチガチの結界魔法がかかってらっしゃる。ブラックミスリルでも流石に切れないかも。
頭の可動域が広くて、首の動きは俊敏。攻撃は噛みつきがメインかな?ギザギザの歯とゴツゴツした肌が凶悪だなあ。
まあ、瞬殺するんですけど。
魔法って便利だよね。人間がこんな怪物を殺せるんだもん。
って、ドロップアイテムが甲羅。マジか!
しかも、甲羅が塩!うそやん!
小山サイズの塩。しかも、カラフル。
え?色によって味が違うの?なにそのお得感!
後で食べ比べしよう。
「イジー、お疲れさま。これからどうする?」
「ここで一泊して、明日は周辺の殲滅戦ですかね」
「了解!」
ハッ!今夜はクリス様と二人きり!
仕事中だけど、ちょっとくらいラブラブしてもいいよね!?
「イジー、どうしたの?」
あわわ、なんか無駄に意識しちゃう!
だって完全に二人きりの夜って初めてだよ!?
「いえ、あの、二人きりだなぁって…」
「………そうだね。え、どうしよ」
二人して真っ赤な顔で、意識し過ぎて、しばらくギクシャクしてしまった…
出会いから6年、付き合ってからもうすぐ2年になるのに、私達ってば初心過ぎじゃないかな!?
デートやダンジョンは二人きりだけど、夕方までに帰宅する日帰りだったし、出張は泊まりでも別の部屋だし、他にも人がいた。
なにこれ、なにこれ!
うぅーーーーーめっちゃドキドキするんですけど!!!
お夕飯のメニューも決められないから、今までに作ったランチの余りを沢山だして誤魔化した。
懐かしいラインナップにクリス様の緊張が解れて、会話する内に私の緊張も解れた。
「イジー」
甘い甘いクリス様の声。
無言で見つめ合ってから、そっと目を瞑った。




