後は任せて
「来ちゃった♡」
ひょ!?えっ宰相閣下!?
今までにないパターンの宰相閣下の登場に、私とクリス様は視線をきょときょとと彷徨わせた。
「おじさま〜♡久しぶりー!」
第三王子妃殿下ー!なるほど!
そっか、姪っ子だもんねっ
こんなテンションになることもあるよねっ
「いや〜イザベラ嬢の報告書が予想外すぎてな!ジャポーン王国だけじゃ大変だろうってなったんだよ」
「本当に大変ですわよ!王都だけでも大変なのに、被害者を港町まで辿らないといけないんですから!」
「他国向けの発表は、アッシュフォード王国も手伝うから、頑張って!」
宰相閣下と第三王子妃殿下はキャイキャイしゃべりっぱなし。
落ち着いたオジサマと思ってたけど、二人そっくりじゃん。めっちゃ血の繋がり感じる。
「あっイザベラ嬢とクリストファーはもうお仕事いいよ!明日からクリストファーとデートしておいで」
「え!?いいんですか!?」
「頑張って貰ったからご褒美さ」
「私は余り頑張ってませんが…」
「クリストファーはイザベラ嬢をエスコートするお仕事ってことで、宜しく!」
わーい!クリス様とデート!
こないだ買った大正浪漫コーデにしよっかなー
クリス様に可愛いって言ってもらえる?ムフフッ
イザベラとクリストファーが退室して、宰相はホッと息を吐いた。
「はぁ、思ってたよりイザベラ嬢が元気で良かった」
「婚約者くんが慰めて、私が商会呼んでお買い物させてストレス発散させたからよ!白金貨数枚使ってたからね!若者向けの商品を種類多めに持ってこさせたけど、3分の1以上は買ってたわ」
「白金貨数枚…ああ、イザベラ嬢の資産なら余裕か。ナデアありがとうな」
白金貨数枚と聞いて、一瞬ギョッとした宰相、イザベラの数々の発明品と活躍を思い出して、スンッと表情を変えた。
ええ、余裕ですね。
「あの報告書持ってきた時のイザベラちゃんの顔、“無”だったわ。美少女の真顔って怖いのね〜」
「あのスキルは酷かったからな。他の大陸にあんな種族がいるとは、正直知りたくなかった」
「本当にね!でも情報が先に貰えて良かったのかもね。墜落したらしいけど、飛行船の開発してるみたいだし」
「ああ、どこまでの情報を他国に渡すか困りものだよ」
イザベラは素直に情報を開示しちゃっているが、国としては悩むところだ。
今回は逃亡犯だったが、事故の漂流者なんかがきたらどうしたらいいのか。いつか交流を求めに来られるのか、攻め込まれるのか。
宰相閣下は、考え出すと頭が痛い。




