冒険者登録
隣国へ行く前に、お父様が領地の冒険者ギルドへ連れて行ってくれました。
今後はダンジョン探索も教育に入れるし、隣国へ行くためにもギルド証が必要だと。
いつものフードをかぶった幻術でお父様について行き、ギルドマスターに会いました。
熊のような体型の、厳つい顔のおじ様です。
流石に緊張!
「鬼神のダンナがギルドにくるのは久しぶりだな。ヨメさんは偶にくるけどよ。なんか依頼かい?」
「いや、この子の冒険者登録にきた。バレるとマズい能力があってな。今後も目をかけて欲しい」
「ほう?ここんとこ、ローランド領内で黒いフードのやつに助けられたって話がいくつかあるんだがそいつかい?」
ひえっバレてる〜
「ああ、修行ついでに人助けしてたらしい。だが、秘密にしてくれ」
「まあいいが。しかし、将来有望なんだろう?俺にはちゃんと紹介してくれるんだろうな」
「飛び級試験を受けさせてくれたらだな」
「ほう、いいぜ。いまからやろうや」
冒険者のランクは、F・E・D・C・B・A・Sと上がる。
Aランク以上の冒険者の推薦があると、登録時に飛び級試験が受けられる。
お父様とお母様はSランクなんだって!
人払いされた訓練場で、ギルドマスターと対峙する。
「おまえさんの獲物は、報告だと魔法だったかい?」
「魔法は基本属性は全属性使える。上位属性もいくつか。他に剣術、体術も可能だ」
「おおー、そりゃすげえな!」
訓練用魔導具を装着。
これは、装着者を結界で守り、一定以上のダメージや攻撃部位の致命傷判定で勝ち負けを教えてくれる魔導具だ。
領の騎士団では、お遊びでしか使わないやつ。
騎士団長曰く、ダメージ負わない訓練は意味がないらしい。
ギルドマスターは訓練用の刃を潰した大剣を持った。
私はローブからに見せかけて、アイテムボックスから木刀を2本出した。
お父様が開始の合図を行う。
「はじめ!」
ギルドマスターと私は同時に踏み出した。
双剣で大剣を弾き飛ばし、背後へ飛び、一振り。
避けられたところを、更に踏み込み一振り。
ギルドマスターはよく見ている。それは有難い。
ライトの魔法で目眩しし、雷魔法を打ち、苦し紛れに振られた大剣を飛び越えながら胸に蹴りを入れ、首を切った。
まあ、結界に阻まれるがダメージ判定は出る。
「勝負あり!」
余裕勝ちである!ふふん!
お父様は呆れ顔で、ギルドマスターは呆気に取られていた。
ギルドマスターの執務室に戻り、早速登録です。
Bランクからスタートの許可いただきました!
「おいおい、引退したとはいえ元Sランクを簡単に倒せるやつが出てくるとはな。魔法も早いし、動きもいいし、剣術も体術も悪くない。対人も完璧じゃねえか。訓練だからって、あんな潔く首狙ってくるやつはなかなかいねえ」
「ああ、いつの間にかそう育ってたんだ。いまからこの子の最大の秘密を見せる。声を上げるなよ?…幻術をときなさい」
私は防音結界を展開してから、幻術をといた。
「…は?」
「俺の娘のイザベラだ」
「はあああああああ?!なに言ってやがる!」
「さっきの姿は幻術だ。これが最大の秘密だ」
「ちょっと待て。待て待て待て。嘘だろ?」
「実力は体感した通りだ。そこらの冒険者よりは強い。ただ、若過ぎる。だからお前のとこにきた」
「確かに若過ぎるけど…え?そういう問題か?」
「うちの娘だ。規格外だろう?」
「あー鬼神夫婦の娘ね。有望株どころじゃねえか。規格外か。それでも強過ぎだけどな!」
「ああ、たいぶお転婆でな。いままではダンジョン以外の領内で活動していた。これからは教育にダンジョンも入れる。しかし、この姿だとマズいだろう?だから、さっきの幻術だ」
「ふむ。確かにこんだけ若いとな。嬢ちゃん、俺はギルドマスターのマイクだ。なんかあったらさっきの姿で俺のとこに来い」
「ローランドけちょうじょのイザベラともうします。よろしくおねがいします」
「嬢ちゃんに助けられた何人かの冒険者から黒いフードの人物の報告を受けてた。ありがとな。ギルドで見つかったら声掛けられるだろうから気をつけろよ」
ううむ、格好変えた方がいいのかな?
まあ、悪いことしてないしいっか!
男女どちらともとれる偽名【ミシェル】で、無事にBランクの登録ができました!
ダンジョンは魔物の解体が不要で、魔物を倒すと落とすドロップアイテムを集めるのです。
採取エリアや採掘エリアもあるそうです。
不思議空間です!楽しみです!




