マリアンヌ日記
私はマリアンヌ・アッシュフォード。
アッシュフォード王国の王太子妃です。
王太子殿下とやっと結婚出来たのが2年半程前。
なかなか子供が出来ずにハラハラしていましたが、やっと月のものが遅れ、悪阻に悩まされながら幸せを噛み締めておりました。
しかし、安定期まで発表出来ず、心ない人々に側妃や離縁を匂わされ、更には暗殺の危機となりました。
私を直接狙う暗殺者は護衛により城内で捕縛されましたが、毒は目の前で毒見役が倒れるので、心労がたたり食欲がなくなっていきました。
一応、状態異常無効の魔導具で毒見役は回復するのです。
しかし、魔導具が発動するまで苦しみますし、ひどいと後遺症が残ります。
3ヶ月程経ち、日に日に窶れていく私を心配した王太子殿下が、ローランド侯爵家へと避難を勧めてくれました。
転移門を利用すると履歴が残ります。
王城から馬車を何度か替え、足跡を残さぬようにローランド領へ向かいました。
途中、暗殺者に襲われましたが、なんとかたどり着きました。
ローランド侯爵家の皆様は優しく、やっと身の安全を実感することができたのです。
幼い頃から親交があったリリアーヌ、そして夫のレオナルド様。
二人は学生時代から強く、とても頼りになるのです。
二人の子供達も可愛らしく、特に娘が愛らしくて、跡継ぎの男児を望まれてるのは分かりますが、娘っていいわね!と思わず、リリアーヌに言ってしまいました。
到着してすぐは、疲れも出たのか寝込んでしまいましたが、新しい状態異常無効のアミュレットを頂いてからは日々回復しております。
新しい指輪型の状態異常無効のアミュレットは、毒の効果をすぐ打ち消すそうで、毒見も必要なく、温かい食事を楽しめるようになりました。
イザベラ嬢がアミュレットの機能を無邪気に説明しながら、いきなり毒を飲んで実演しだした時は血の気が引きましたが。
リリアーヌとレオナルド様に怒られて、しょんぼりしていました。
また、妊婦用にと微量の回復効果も付与されているそうで、あっという間に散歩もできるようになりました。
このアミュレットは全ての王族に与えられることになったそうで、城に残してしまった王太子殿下への不安も和らぎました。
後2ヶ月は、城へ出勤されるレオナルド様へお手紙を託すことしかできません。
はやくこの騒動が終息するのを願うばかりです。




