短期留学8
“ジュスティ”の人達から王族派(笑)の情報を集めてたら、酷いエピソードばっかりで胸糞悪い。
孤児院への寄付金を横領してる役人を訴えたら、何故か余計な手間をかけたからと役人をクビにするついでに孤児院の土地も売られて潰されたとか。
変態当主が領民の気に入った娘を攫って犯して捨ててるとか。
令嬢や夫人が商店から高価な品物を強奪して破産に追い込んでるとか。
令息が小遣い稼ぎに孤児を闇奴隷商に売ったり、憂さ晴らしに街に出て目についた領民を殺したりとやりたい放題。
そんな王族派(笑)の筆頭の王妃様は一点物が好きで、陶器で有名な村の職人に専用のティーセットを一式作らせた。
王室御用達にしてもらえるかと期待していた職人は、ティーセットをものすごく気に入った王妃様が「このティーセット以上の物ができるのは許せない」というわけわからん願いで村まるごと焼かれたらしい。
王妃様に殺意高めなメンバーさんは、その村の生き残り。
事故にみせかけた暗殺に何度も挑戦してるが失敗が続いてて、今回はチャンスが転がってたから毒混入チャレンジしたそうな。
邪魔してごめんな…?
ミアの魅了魔法取得の経緯から推測はしてたけど、他のメンバーさんも貴族への恨み辛みが半端ないです。
“ジュスティ”は、ほとんどが王族派(笑)の被害者で構成されているから、いつか反乱軍まで成長しそう。
王族派(笑)の被害者の国外に逃げた商会に協力者がいて、王族派(笑)の悪事の証拠集めはそっちに依頼されてやってるらしい。
他にも、横領してる徴税人を盗賊の仕業に見せかけて暗殺したり、街で遊び歩いてる護衛の少ない貴族を暗殺したり、王族派(笑)の家から盗んだ品物の売却金で領民に日用品や保存食を配ったり、領民の亡命の手伝いをしたりしてる。
ミアも王族派(笑)の令息を狙って侍らせて貢がせて、精神崩壊まであと少しってところだったもんな。
きっと、令息達は社会復帰まで時間かかって人生設計狂うはず。
まあ、家がそれまであるかわからんけど。
うーん、これは私が介入しない方がいいかも?
貴族派がまともなら、国外の商会が既に接触してるかもしれないし。
たぶん、国外の商会はその国の王族にツテがある。
亡命の手助けをしてるところからして、難民の実績を積み重ねて、悪事の証拠を手に“ジュスティ”に集めさせた反乱軍を後押しして戦争に突入する流れとみた。
さて、早朝だけど宰相閣下に報告だ!
『うわー治安が悪化してるとは聞いてたけど、もうそこまで来ちゃってるのか』
「学園はしばらく閉鎖する方向で話が進んでるようです。この機会に留学やめません?」
『そうだな。2ヵ月の短期留学なのにいつまで学園が閉鎖になるか分からないことと、安全が確保されてないから帰国させるって、そっちに大使を向かわせるよ』
「あ、大使館に毒混入の報告してるか確認してもらってもいいですか?口止めはされませんでしたけど、隠したそうでした」
『あー、まあ犯人が王妃じゃないか責めることができる状況だもんな〜。大使には迂遠な表現で抗議するように言っておく』
数時間後、大使がお城に抗議にやってきて、私を大使館に連れ帰った。
翌日には大使と一緒に帰国する流れに!わーい!
ハルシオータ王国の大使館はこのまま撤退するかもしれないね。
帰国後はその足で宰相閣下に報告に行き、帰りはクリス様を待ってレストランデート!
宰相閣下が、忙しいのに…って半目になってたけど気にしなーい!
だって私、毒盛られましたから!
これは危険手当です!
「イジーなら大丈夫ってわかってるけど、無事で良かった。顔が見れて嬉しい」
「私もクリス様に会えて嬉しいです!次の留学までいっぱいデートしましょうね!」




