短期留学6
唖然としてる案内役の教師に、学園長への報告を依頼する。
近くにいた警備員に増援を依頼し、学生を各教室に隔離するように指示。
学園長からの指示で確認にきた教師に、禁忌スキル持ちの城への報告と被害者確認の為に医師と魔術師の派遣もお願いした。
魅了魔法は、重ねがけされ過ぎると精神崩壊するからね。
傀儡魔術みたいに自我が完全にない方が、被害者の回復は早い。
魔族のスキルは同じ魅了でも根本から違うし、生気にされてた方が問題だった。
人族の魅了魔法は、多少でも好意がないとかからないと言われている。
まあ実際は、ちょっとでも関心を持ったらアウトである。
そこに好意が含まれているかは関係ない。
そして、魔族の魅了の魔眼は、見たら終わりである。
さて、今回の事件では私は治療しない。魔族の件で使った魔導具の貸し出しはしてもいいかな?
ちょっと厄介な外国要人と思われてないと、有能な人材は是非このまま滞在を!って国ぐるみで囲い込みにくるらしいから、国所属の特級鑑定師を前面に出す作戦です。
「魅了魔法を使っていたという生徒は!?」
学園長が憤怒の表情で駆けつけた。
おじさん足速いな。遥か後方に置いてかれたと思われる集団が見えるよ!
「こちらです!留学生の方が魔封じの腕輪をつけて気絶させたとのことです。牢に移動させて構いませんか?」
「…メイジー・ティアー二男爵令嬢か。目に余ると聞いてはいたが」
「失礼。アッシュフォード王国の特級鑑定師イザベラ・リーヴァ・シュバリ・リアル・セラヴィ・ローランドと申します。彼女の鑑定結果は、ミア・ドゥームという名前で“ジュスティ”という裏組織の工作員です」
「なっなんだと!?」
「偽装の魔導具を使ってますね。あーなるほど…ティアーニ男爵家、乗っ取られてますね」
ミアにそこそこ似ている娘のいる田舎貴族を探して、入学式の為に家族揃って王都に向かっていたところを皆殺しにして入れ替わりか〜。
あまり裕福じゃない下位貴族なら跡継ぎ以外はそんなに社交してないから、印象が違っても成長期ってことで入れ替わりもバレるリスクは低いかも。
領地から報告がないってことは、そっちは監視がついてるのか?領主が帰ってこないなら問題になるはず。
あー、殺したのがバレてなければ人質ってことにして言うこと聞かせてるパターンかな?
彼女の役割は、情報収集と資金調達。
詳しい目的は組織のもっと上の人物を捕まえないとわからないね〜。
「騎士の方々が到着しました!」
「まだ組織の仲間がいるかもしれません。彼女を連れて合流しましょう」
索敵に反応はないけど、一応ね。
騎士団に彼女を引き渡し、男爵家が皆殺しにされていること、領地も確認が必要なことを話した。
“ジュスティ”の捜査協力しましょうか、と伝えたけどお城の決断待ちである。
学園の医師と城から派遣された医師に、状態異常がわかる簡易の鑑定眼鏡を貸し出し。
魅了状態の人は治療の為に隔離するらしいので、治療の魔導具の貸し出しは言わなかった。
実験ガンバッテ!
魔術師の人達は、鑑定眼鏡の貸し出し許可をとる為に目の前で宰相閣下と通信した腕時計型通信魔導具に興奮状態。
いいでしょう?あげないよ!
とりあえず、留学中宿泊する予定だった大使館じゃなくてお城の客室で待機となった。
さっさと捜査に行きたいけど、宰相閣下がいないとなかなか話が進まないね〜?
そして、お茶にまさかの致死毒混入。
まあ、私には効きませんけど。
“ジュスティ”の動きが早いのか、黒幕が焦って手を出したのか、別の意図があるのか。
あ、アミュレットじゃなくて毒検査の魔導具を作るべきかな?
トレータイプや作業台タイプを入口に設置すれば、検査後の混入かどうかもわかるし、捜査が楽になる。
帰ったら作ろう!




