このきなんのき
ダンジョンでしか見つかっていない、琥珀大樹って珍しい木があるのだけど、樹齢1000年くらいありそうな大木で、枯れて木の全体が黒っぽくなると幹部分の半分程が琥珀化する。
何言ってるかわかんないよね〜?
3000万年以上かかる琥珀化がそんな短期間で!?
ダンジョンの不思議な木である。
この木は、鈴蘭みたいな形の手のひらサイズの花が椿の花のように咲いて落ちるのだけど、咲いてる間は周囲の魔力をグングン吸い取る。
吸い取った魔力が一定に達すると、樹液が増加し枯れて琥珀化するらしい。
魔族の大陸では、この花を見たら逃げろ!って教えられるくらい被害者がいたらしいけど、うちの大陸はダンジョン内に数本しかないので被害者は発覚していない。
なにあのお花きれい〜と迂闊に近づいたら魔力を吸われて倒れ、三日程でミイラにされます。
そしてダンジョンに吸収されて行方不明。
なにその殺人花!こっわ!
一応、魔導具や貴重な薬の材料になるらしいけど、報告しなくていいよね…?
深層にあるから救助依頼は間に合わないだろうし、知られない方が安全かなって。
帰ったら宰相閣下に相談しよ〜!
まあ、そんなちょっと危ない木だけど、枯れた後の切り口は、琥珀部分と木材部分が混ざってとっても美しい。
玉座に使われたり、王家の執務机に使われたりしてる。
まあ、見つけちゃったら採るよねッ☆
こちらもダンジョンでとれるセシェと呼ばれる大きな葉のなる草があるんだけど、こちらの世界では乾燥剤の代わりに使われる。
干し肉とか作る時に包んだり、乾燥室に洗濯物と一緒に干されたり、細かく切ってサシェに混ぜてクローゼットに入れられたりしてる。
雨季がある地域や川が多い地域で需要が高いから、セシェのとれるダンジョンの近くの冒険者は、でっかい葉っぱを山盛り背負って帰ってくる姿をかなりの頻度で見かける。とにかくシュール。
ダンジョンで枝を組み合わせて即席の背負子を作って括り付けるのが定番らしいのだが、折り畳みキャリーカート買おう?
リクエストに応えて折り畳みのワゴンタイプも作って大人気だよ!
それと、ダンジョンでしか見つかってないサボンツリーの樹液は、固形石鹸の素になる。
宝石石鹸みたいに香付けと着色して、手土産にするのもありだよね!
あと、薔薇と菊の間みたいなミチっと花弁が多めの花、色彩豊富なヴァルダリアロという花がある。
たまにダンジョンに咲いているけど、薬効のない花なんて冒険者には見向きもされていなかったのだが、食用花でジャムにすると美味しいよって鑑定さんが教えてくれた。
こっちも手土産にありだね!
他国に行ったりパーティーに出たり社交が増えたから、手土産の種類を増やそうかなって。
お偉いさんに、琥珀大樹の万年筆とかいいと思うの。
ご夫人なら、可愛い刺繍したサシェに品種改良したハーブ入れたのもいいと思うの。
お子様なら、宝石石鹸や花ジャムも珍しいだろう。
領地の特産品は、ローランドなら化粧品や腕時計、サフォークなら螺鈿細工が期待されるだろうけど、高価過ぎてお祝いじゃないと賄賂っぽくなりそうでなんか嫌。
まあ、螺鈿細工の腕時計つけてマウントとってるけどね!
今のところ非売品です。
サフォーク家のご家族と私しかつけてません!




