その男には気をつけろ(ファティマの予言編)
久々の投稿ですが
ストーリーは一年以上も前に書き上げてました。
何せめんどくさがりなので続きを載せるのは気分次第です。
『ねえ陽子ぉ…
また旧校舎で
こっくりさんなんか…』
『何言ってるの千恵…
この間天使を呼び出し損ねたじゃない?
今度は昔からの
降霊術よ…
失敗しないわ』
『でも…あの後…
溝口先生と神良先生が二人とも行方不明になったのよ…
何か関係あるんじゃない?』
『そんなの私達には関係無いのよ…
誰一人生徒には
何も無かったんだもの…
さあ…
千恵…始めるわよ。』
『こっくりさん
こっくりさん
いらっしゃいましたら、はい。の方へ…
二人の指を乗せた
10円玉はゆっくりと…
鳥居から。はい。の方向へ動いた。
『こっくりさん。
私達は
幸せになれるでしょうか?』
まだ十四歳の少女に具体的な幸せなど…理解するには
難しい物があるとは思うが…
若さとは…
愚かさでもあり
意味の無い自信でもある。
十円玉はゆっくりと動く…
陽子と千恵は固唾を飲みその動きに見入った。…
し、あ、わ、せ、に
『幸せに?』
な、れ、な、い、
『幸せになれない?』
『どうして?どうして幸せになれないの?』
十円玉はまたも、
ゆっくりと動く。
な、ぜ、な、ら、
『こらぁ…お前達はまた、旧校舎に入って何をやってる!
こっくりさんか!
それは!直ぐに止めなさい
『でも…もう…
始めちゃってるしぃ途中で止めても良いの?
カモメ先生!』
『直ぐに帰って貰え!』
しかし…10円玉は止まらない!
お、ま、え、ら、
に、ん、げ、ん、を
ほ、ろ、ぼ、し、てや、る
『カモメ先生助けて!怖いよ…勝手にとんでも無い事をいっている。怖いよ』
『いわんこっちゃない!
こっくりさんは危険なんだ
降霊術は、
ちゃんとした知識を持たないと、
とんでも無いものを呼び出す事があるんだ!
玉藻先生!
なんとか、出来ないか?』
『凄い霊気…
本当に…とんでも、無いものを、呼び出した見たいね…
果心…
この子達の記憶を消して…』
旧校舎の理科室に果心が入ってきた。
『さあ…君たち…
ここから逃げよう…』
二人の少女はまるで果心に操られる様に旧校舎を出ていった。
『主任…これは…
これ程に禍々しい
霊気は一体何…』
『取り敢えず封印しよう…
上手く行くといいが』
と、カモメは
こっくりさんを
封印し始めた。
『これは…決して
低級霊などでは無い…
全くあの娘らは…
次から次へと…』
その時…空はにわかに、かき曇り…
校庭の真ん中に
雷が落ちた…
地面が割れたのでは無いかと思える程の轟音が鎮まる頃
校庭の中央に一人の男が立っていた…
異変を察知した
悪魔堂のみんなが…
駆け付ける…
『主任…顔色が青いわよ…』
『よりによって…
彼らか?
不味い事になった。』
『あの黒づくめの
男はだれですか?』
『彼は本来なら
悪魔堂の一員になるべき人物だった。
右大臣にまで上り詰め
藤原時平の讒言に
より…
この世を恨み
その恨みの中。
怨霊となった。
”菅原道真だ“
朝廷に禍いをなし…藤原時平に雷を落とし
京に天変地異を起こしたがため…
彼を鎮める為に神に祭り上げられた。
しかし…一旦怨霊になると
そんなことでは鎮まらない…
ここは…
ここは…
怨霊を鎮める事の出来る男に頼むしかない…
カラス…
わかっているな…
彼に頼んでくれ…
玉藻…君はあの人に…
急いでくれ
道真公ならまだ…
話せばなんとかなる
あの男が出て来る前に彼らを呼んできてくれ』
如何に怨霊 道真を沈めるのか?
乞うご期待