買い物に行こうと
買い物に行こうと駐車場に車取りに行ったらボンネットの上で三毛猫が丸くなって日向ぼっこしていた。
「車出すからそこどいて、あぶないよ?」って言ったら「おひるねちゅうですにゃ。ここはあったかくてごろごろですにゃ」ってボンネットの上でころんと仰向けになっておなかを見せたので「うりゃー」っておなかをわしゃわしゃなでてやったら「おなかなですぎにゃ;;」ってでろんとしてた。
「ドライブ行かない? ねこ缶おごっちゃうよー?」って言ったら、三毛猫はしゃきんとボンネットから飛び降りて助手席の前で「はやくドアあけるにゃ!」ってカリカリとドア引っかきかじめたので「きゃー! 引っかかないでキズついちゃう!」ってあわててドアを開けて三毛猫を助手席に押し込んだ。
コンビニについたら三毛猫が「アレとコレとソレもかってにゃ」って言うので「一個だけだよ」って言ったら、ちょっと悩んで「いっこだけなら、このいちばんおっきいのがいいですにゃ」って指差したので確認のために「ほんとにこれでいいの??」って聞いたらなんか期待の眼差しでだらだらよだれをたらし始めたので、しょうがないのでその缶詰を買ってあげることにした。
缶を開けて三毛猫の前に差し出してやったら、ちょっと首をかしげて、ふんふんってニオイをかいで「これなんですにゃ? おさかなのにおいしないにゃ?」っていうので「ホワイトアスパラガスの水煮だよ」って言ったら汁をなめて「あじがしないにゃ……」ってつぶやいてた。
……だからほんとにこれでいいの、って聞いたのに。