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「朝、起きようとして」

 朝、起きようとして、ぐるんと地面がまわったような感じがして起き上がれなくって、あれーもしかして熱でもあるのかなって体温計で測ってみたら三十八度超えてて、うわーやばいね、って苦笑いしながら妙なハイテンションで会社の上司に「風邪引いて熱でたので休みますー」って連絡したら「夏風邪はバカが引くもんだよ?」って怒られた。なんとか買い置きの風邪薬だけ飲んで、だるくてそのまま横になっている時に、あ、そういえば三毛猫ちゃんにご飯あげなきゃって思い出したけれど、薬が効いてきたのか眠くって体が動かなくって、ごめんね、って思いながら眠りに落ちた。


 ひんやりとした何かをおでこに感じてうっすらと目を開けると、一瞬、知らない女の子の姿が見えたような気がしたので、「え?」って思いながら起き上がろうとしたら、胸の上に乗っていた三毛猫がころんと転がったので、ごめんねっておなかをなでてあげた。ひんやりってしたのは三毛猫ちゃんのにくきぅだったのかなって、思ってたら「おかゆたべるにゃ?」って三毛猫が言ったので顔を上げるとちゃぶ台の上にドンブリが乗っていた。時間を見るともうお昼過ぎで、朝も食べてないし何か食べとかなきゃなって思ったので、「ありがとね」って言って半分くらいおかゆを食べた。

 中華のタマゴ粥で、よく見たら駅前の中華屋のドンブリだった。そりゃいくらなんでも猫にお粥作れるわけがないしね、って思いながらご馳走様をして、薬が効いてちょっと熱下がったみたいなので、今のうちに病院に行こうかなって思って、三毛猫に猫缶を出してやって部屋を出ようとしたときにふと疑問に思った。

 三毛猫、……どうやって出前とったんだろう?


 月に三話ほど書くのを目標としていましたが、ネタ切れで月に一話も厳しくなってきましたので、十五個というそれなりにキリのいい数字でもありますしこのあたりで一度終わりにしようと思います。

 ネタさえあればいくらでも書き続けられるタイプのお話ではあるのですが、そのネタが出てこないのです。

 また似たようなお話を書くことがあるとは思いますが、再開するか別のお話になるかは今の所未定です。



 最後ということで解説というか裏話的な物を書いておこうと思います。無駄に長いのでお暇な方だけお読み下さい。

 「おなかなでるにゃ?」は2ちゃんねるのネトゲ実況版に投稿した小ネタが元になっています。最初の三話が投稿したものの修正版になります。最初からネコを想定して書かれたものではありますが、もとのキャラがネコミミなので普通に喋るし、猫らしくない行動もしています。


 基本的に一人称でありながら、「わたし」「俺」といった本人を表す代名詞がほとんど使われていないのは割と意図的です。こちらとしては登場人物にある程度男女の想定はあるのですが、読んだ人がどちらとも取れるように、感情移入しやすいようにという考えだったのです。どの程度うまくいっていたでしょうか。

 最初の方は本当にオチのあるコメディとして書いていたのですが、だんだんネタ切れになってきてほのぼの路線に変わっていきました。書いていてどちらも楽しくはあったのですが、どちらが期待されていたのかは少々気になるところです。


 各話について。

 登場人物と三毛猫については参考までに。


「公園のベンチで」

 会社員A君と三毛猫の七恵さん。

 かなり天然気味な三毛猫と、会社員のやりとりがお気に入りです。

 投稿したときに速攻でAAを作っていただけたのが嬉しかったです。


「学校の帰り道」

 少年B君と三毛猫の七恵さん。

 やっぱり天然気味な三毛猫と少年。

 ねこのしっぽを触るのはセクハラなんですね。


「公園の木陰で」

 会社員C君と三毛猫の七恵さんと七美さん。

 これまた天然気味な三毛猫。

 あたりをひいちゃうところがステキです。


「缶コーヒーを片手に」

 会社員A君と三毛猫の七恵さんと七美さん。

 ある意味で「公園のベンチで」のしかえしと言った所でしょうか。

 ネタ自体はわりとありがちなのです。

 天然おねえちゃんとしっかり妹という組み合わせはは結構好きです。


「ベランダの窓を開けたら」

 OLのDさんと三毛猫のみけちゃんその1。

 九階から下の方を眺めたときにふと思いついたお話です。

 これを書いた時にはのこりほとんどがこの二人の組み合わせになるなんて考えてもいませんでした。

 くるっとまわるのがこつにゃ、がお気に入りです。


「仕事から帰ってきて」

 OLのDさんと三毛猫のみけちゃんその2。

 ネコといえばコタツだよね、ってだけで勢いで書いてしまったお話。

 実家では家の中で犬を飼っていたのですが、うちの犬は冬場はいつもこたつの中でまるくなっていました……。

 暑いのか時々もぞもぞ出てきたり、家に誰もいなくてもコタツの中でじっとしてたりしてたのを思い出しながら描きました。


「目覚ましの音で」

 OLのDさんと三毛猫のみけちゃんその3。

 実家で飼ってた三毛猫のみけぞうは、よくわたしの布団の中にもぐりこんできました。

 おなかの辺りでまるくなって、ぷしーぷしーって鼻息するのです。

 そういうのを思い出しながら書きました。


「買い物に行こうと」

 OLのDさんと三毛猫のみけちゃんその4。

 ネコってよく車のボンネットの上でまるくなってるなーっと思いながら書いたものです。


「ノートパソコンの前に座って」

 OLのDさんと三毛猫のみけちゃんその5。

 このあたりからネタ切れ気味。昔書いた文学パロディででっちあげたものです。



「こたつに入って」

 OLのDさんと三毛猫のみけちゃんその6。

 ネコってなぜかテレビとかゲームとか好きだよねって思いながら書いたお話。

 実家のみけぞうちゃんには何度PSのフタを開けられたことか……。


「コンビニでバイトしてたら」

 アルバイターEさんと三毛猫の七恵さん。

 「コンビニでバイトしてたら」の店員さんを意識してます。


「朝早く、リュックサックを背負って」

 少年B君と不思議三毛猫。

 世にも奇妙な物語というか、そっち系目指してみたもののなんだか中途半端に。

 一度は自己ボツにしたのですが修正してなんとか。

 だいじなものは、かんたんにひとにあげちゃだめにゃー。


「頬に何か柔らかいものが押し付けられて」

 OLのDさんと三毛猫のみけちゃんその7。

 ネコといえばにくきぅ! にくきぅを書き忘れてたっ! って一気に書いたお話。

 実家のみけぞうには、寝ている時によく鼻の頭をなめられました。


「バスを待っていたら」

 OLのDさんと三毛猫のみけちゃんその8。

 やっぱり忠猫みけね公はあんまりだったかなー……。


「朝、起きようとして」

 OLのDさんと三毛猫のみけちゃんその9。

 あれだけ普通にしゃべってて、何を今更という気もしますけれど。

 実は化け猫とか猫娘とかだったのでしょうか?

 方向性が違いますので解釈はどのようにでも。

 ご想像におまかせします。




 ここまでお付き合いくださってありがとうございました。

 以上で「おなかなでるにゃ?」完結とさせていただきます。

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