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はじまりのはじまり
なにか凶悪な敵と戦ったり、真剣に生きるなんてこと、現実ではなかなかできない。ただひたすらに半ば死んだような状態で日々を過ごすだけ。それは、生きてるのか生かされてるのかわからない。だから、俺は生を感じたかった。
いつの間にか、俺は痛みを求めるようになった。カッターを使い、手首を切る。もちろん、死ぬ勇気はないので浅く切る。血が滲み出るのを見て、生を感じる。
「ああ、痛い。誰か助けて、あひゃひゃひゃ…」
笑いがこぼれる。どうすればいいか分からなくなったとき、どうしてもこうなる。
いや、こういう風に演じている。いつまでも、悲劇のヒーロー気取りの俺。自ら不幸を呼んでいる。
言い訳が欲しい。幸せになれない理由を。