表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
虐殺の英雄  作者: 社長
第二章、使える駒かただのゴミか
9/16

G-9 奴隷の最後の反抗

跳ね飛ばされた首が転がる。


他のナイトは一切表情を曇らせない。


ジョン「しっかりと仕事をしろよ、何のためにお前たちを()()()と思っている。」


レイ「生き残り?」


レイは嫌な予感がした。


背筋を冷たい汗が通り抜けていく。


まるで、死神の鎌で背中を裂かれたように。


ジョン「じゃあ、こいつで最後か。」


ジョンは一枚の写真を見せる。


人間の死体が転がる写真。


皆、レイと同じ服を着ていた。


レイ「ママ・・・パパ・・・・・・・!!」


レイは怒りの表情でジョンへ噛みつこうとする。


しかし、手錠で引っ張られ勢いよく倒れた。


その写真には頭だけになったレイの両親が映っていた。


両親だけではない、友達も、同僚も、皆殺しにされていた。


ジョン「ゴミはゴミ同士でなれ合うのだな。俺を殴るために来たぁ?バカぬかすなこのクソガキ!!」


ジョンの蹴りがレイを吹き飛ばす。


ジョン「てめぇら!!奴隷が!!この俺に!!何を!!どうするってぇぇぇぇぇぇ!!!!」


レイの骨が折れていく。


顔は傷だらけ、内出血を起こし腫れる。


ジョン「俺の許可なく逃げて!!希望を持ちやがって!!」


ジョンの体から黒いモヤがあふれ出す。


ジョン「俺は王だ!!王なんだ!!てめぇら国民は、俺を持ち上げるだけの駒だ!!みんなみんな俺の所有物だ!!俺がお前らゴミに意味を与えたんだ!!俺はお前らの英雄なんだ!!それを感謝もせずに反抗するなんて、傲慢にもほどがある!!」


違う。


こんなの英雄なんかじゃない。


本当の英雄は、人を助けるために苦悩してた。


人を巻き添えにしたとき、哀しそうな顔をしていた、苦しそうだった。


レイ「あんたなんて英雄なんかじゃない!!ただのゴミクズ以下だ!!」


ジョン「こんんんんのクソガキャァァァァァァァ!!!!!!!!!」


ジョンはレイに向かって手をかざす。


ナイトの首を跳ね飛ばした、あの攻撃だ。


しかし、レイには不安なんてなかった。


窓の外に見える景色が、夜だと教えてくれた。


逢魔時(オウマガドキ)には気を付けろ。


()()が全てを喰らい尽くす。




バキィィィィィィィィン!!!!



勢いよく窓が割れる。


逢魔「いうじゃねぇかガキ、そうだ!!そいつは英雄じゃねぇ。」


暗い夜が世界を包み込む。


逢魔「俺が本物の英雄だ、覚えとけ!!」


神成逢魔の【逢魔之刻(ギャクサツノジカン)】だ。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ